自転車

20080104

毎週日曜日の朝、NHKで放送されている「ルソンの壺」という番組を録画して視ています。
前回は全国にチェーン展開している自転車専門店のお話でした。

*.:: ビジネス新伝説  ルソンの壺 ::.
*.:: ビジネス新伝説  ルソンの壺 バックナンバー::. (4月13日 放送)

お店の発展の流れは‥
小さな街の自転車屋さんとして開店(’70年代半ば)
 ↓
流通大手の安売り攻勢に対抗できず高級スポーツ車路線に転換(80年代)
 ↓
お客の細かい要望を引き出す準カスタムメイド路線で、一般車販売店を再オープン(90年頃)
 ↓
売れ筋の分析からオリジナル自転車も販売(00年代)
‥という経緯の様でした(乱暴なまとめ)。

番組では店内の様子も紹介されていて‥
どの店舗も常時500台程度展示されているそうで、なかなかの品揃え。
こういう形態はどこかで見たことあるなぁ‥?と思って視ていたのですが、
何のことはない、ご近所にも出店していて何度か通りかかったことがあったのでした
(もしかしたら、このチェーン店で自転車を購入した、という読者もいらっしゃるかも知れませんね)。

自転車を買いに来店したお客に対して‥
色やデザインの好みはもちろん、使用目的や使用頻度、走行距離、
さらに地形や服装まで(女性は特に‥)聞いて商品を選択して提案、
さらに試乗の様子を観察してハンドルやサドルの高さなどを微調整するところまで、
接客マニュアル化されているようです。

修理やメンテナンスも充実していて、99%以上が即日対応なのだとか。
様々な技術情報を社内・店舗間で共有する
(要するに文書化して印刷・配布する)様に、工夫されていました。

面白いのはオリジナル自転車‥
大阪の店舗では男子高校生がママチャリを買うケースが多く(なぜか流行っていたということですね)、
しかも修理にまわることも多い(男子高校生の乗り方ですからね‥)、
それならば‥と頑丈な質実剛健ママチャリを発売。
お子様向けの自転車は「兄弟姉妹で譲りながら長く乗れるように」と、
頑丈に、かつアニメキャラなど流行りものを排したデザインに。
通勤ビジネスマン向けのスポーツ自転車は、スーツが汚れないようにチェーンカバーを付きのものを発売
(言われてみれば、スーツの裾をバンドでとめて乗っている人、街中でたまに見かけますね)。
‥販売時のチャートと同様、なかなか着眼点が良いと感じました。

これはいつも思うことなのですが‥
・豊富なコンテンツ(商品や技術力)を持ち、
・多くの顧客に対して、それぞれカスタマイズして提供できること
が今の時代は重要ではないかなと。その一方で
・それを実現するコストをどれだけ圧縮できるか
も勝ち残りに欠かせない要素ということになるでしょうか‥(厳しい時代ですね >_<;)。
そんな視点でいろいろ観察してみるとなかなか興味深いです
(既にブランド力のある企業や商品はまた少し違ってきますが)。

例えば‥
> あなたがKCGに入ったら、こんなカリキュラムで勉強して、将来はこんな風に選択肢が拡がりますよ~
‥と。 (^o^)/
カリキュラムはAからEまである上に、
さらに大学院もありますから。
豊富なコンテンツ×カスタマイズという勝利の方程式にあってますね。(←ってまだ式は証明されていませんが)

ともあれ、この「ルソンの壺」という番組‥
いろいろと気づく、思いつくきっかけがあるので、お奨めです。

取り上げられる会社も様々で、
独自の技術力や独特の事業戦略を持った企業や商店、
意外なところでは本屋さん・ケーキ屋さん・旅館なども、紹介されました。
昨年6月には、カプコンの回もあったのでご覧になった方も多いかも知れませんね。

こんなに良い番組なのに、何故か関西地区でしか放送されていないのです。
もったいない‥他の地域の企業に真似されない様に、というわけでもないでしょうに。

思いつきを繋げて、あれこれ考えるのは楽しいものですし。
日曜の朝、早起きする理由にもなりますから、ぜひ。

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