米国で最良の職種はSE

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米国で最良の職種はSE

下記日経新聞の記事をフェアユース。アメリカで最良の職種はSEなんだそうだ。日本国内では,まだそこまで行ってないが,やがてそうなっていくだろう。

日本でIT関連業界の仕事があまり世の中に知られてないのは,政府や官庁が文系で占められているのが大きな原因だと思う。明治時代からの名残で,東大法学部卒が一番偉いということになって,文民統制と言うと聞こえは良いかもしれないが,文系人間統制の国だからかもしれない。

なんであれ,アメリカでSEという職種が最良の職種だというのは,我々にとっては明るいニュースだ。在学生・卒業生の皆さん!日の出は近いぞ!
これから進学を考えている人,大学四年で来年の就職活動でまだ内定していない人は,KCGでITを学び,SEになって欲しい。今後の日本の国際的地位や経済発展を考えると,日本には技術しかない。技術立国日本を支えるものつくりの人々の,すべての業界に関連する,インフラのような技術,これからも,ITである。

——-以下,引用———————-
Web版 日本経済新聞 2010年8月25日より

米国でSEが「最良の職業」に輝く

 米フォーカス(カリフォルニア州サンフランシスコ)の調査結果によると、米国では7000以上の職業の中からシステムエンジニア(SE)が「最も良い職業(best job)」に選ばれた。最近、着せ替え人形「バービー」が就く126番目の職業にもSEが選ばれている。だが、「残念なことに日本では、SEは米国ほどの評価を確立していない」と横塚氏は語る。これを機に、日米におけるSEの位置付けの違いを調べた横塚氏は、米国に学べる点が多いことを再認識したという。 (日経コンピュータ編集部)

写真1 米フォーカスが調査した「最も良い職業」の一覧図。システムエンジニアが7000以上の職業の中から頂点に輝いた。http://www.focus.com/images/view/7362/から引用
 SEが米国で「最も良い職業(best job)」に輝いたことは、SEの一人として素直にうれしい。良い職業とは、成長性、待遇、やりがいといった様々な観点で見たときに総合的に優れているという意味のようだ。

 職業別の上位ランキング(写真1)を見ると、給与や満足度、成長性などの詳細条件では、SEがトップに立ったものはない。だが総合で1位になっていることを考えると、SEは全体的にバランスの取れた職業であるということなのであろう。

 日本でのSEが置かれた現状を考えると、この調査結果は意外である。この日米の違いはどこからくるのか。米国人と日本人とでは、ものの考え方が大きく違うようであり、筆者にはそれが一因のように思える。考え方の違いを象徴する二つの印象的なコメントを紹介する。

「できる範囲でやろうと考えるのが米国」

 一つめは、米国のシリコンバレーで働く日本人のブログ「アメリカでがんばりましょう」(http://amegan.com/blog/)に書いてあったものだ。ブログの作者は、日米それぞれでシステム開発の仕事を実際に経験して、両者における仕事の進め方について大きな違いを感じたという。

 米国での仕事の進め方は、「最初に(開発者などの)リソースが決まっていて、そのリソースの範囲内でできることを積み上げていく感じ」だそうだ。「もちろん、その裏側には最後に出来上がる製品のイメージを考える人がいるのだが、エンジニアが辞めてしまうリスクもあるので、無茶な仕事が来ることが少ない」とのことである。

 これに対して、日本での仕事の進め方は「製品の発売という大きなゴールを決め、そのなかで明らかになったタスクにリソースを投入していく感じ」だという。「マネジメントは、リソースが不足したら外注を使えばなんとかなると思っている。結果として、ゴールがよく見えないまま、みんながずっと走り続けるようになる」とも述べている。

 ブログの作者は、日米の考え方の違いを次のようにまとめている。「こんなこともあんなこともやりたい、そのためにどうやろうかと考えるのが日本。今いる人だけでできる範囲でやろうと考えるのが米国だ」

UIにこだわりすぎているのかもしれない

 日米の考え方の違いを象徴する二つめの印象的なコメントは、『米国流システム構築が日本企業を救う!』(工藤秀憲著、ブイツーソリューション)という著書からの引用である。「ROI(投資対効果)重視の米国とエンドユーザー満足度重視の日本」といった内容のくだりに、次のような趣旨の記述がある。

 「米国人が情報システムの機能を決める場合、ROIという判断基準で機能の取捨選択を迅速に行う。この判断基準は、外部からの就任が多く、詳細な機能を知らない米国の意思決定者にとっては、実に都合のよい明確な基準だ。なぜなら投資に見合うリターンが見込めない機能は削除してしまえばいいからである」

 一方、日本人については、「米国人のような判断基準がはっきりしていないため、利便性と定性的な効果を基に、エンドユーザーの必要とする機能が次々と盛り込まれていくことになる」という。著書にはこうも書いてある。「要件をスリムに削っていく仕事はSEの責任だ」

 二つのコメントはいずれも、残念ながら的を射た指摘だと思う。これら二つのコメントを基に、日本におけるシステム開発の進め方について考えてみると、私たち日本のSEは、ユーザー満足度を追求するあまり、きめ細かいユーザーインタフェース(UI)や例外処理にこだわりすぎているのかもしれない。

要求開発とアジャイルの真意

 リソースの範囲で実現する要件を考える、あるいは投資対効果を徹底的に重視して合理的な判断を下す、といった米国のスタイルを前提に物事を考えると、今盛んになりつつある「要求開発」や「アジャイル開発」などの方法論が、今までとは違った意義を持つように思えてくる。

 要求開発という方法論は、システムを発注する立場の部門が求めるシステムの「効果」を徹底して検証するプロセスなのだ、と理解するのが正解なのだろう。どの機能がどんな効果につながるのか、効果から逆に考えると不要な機能は何か、ということを具体的なプロセスに落としながら、発注部門とシステム部門、それからシステムを使うエンドユーザー部門の3者で詰めていく作業、それが要求開発ないし要求工学というわけである。

 アジャイル開発も同様だ。要求開発を通じて削り込んだ機能を実装して、プロセスとして動くか検証をするという意味合いが強いのではないだろうか。限られたリソースで最低限のシステムを開発していく方法論であるとも考えられる。そう考えると、米国でアジャイル開発に取り組む実例が増えているという話は合点がいく。

 日本では、どちらかといえばユーザーインタフェースの満足度を上げるために、現物のシステムを作りながら発注部門とシステム部門、エンドユーザー部門の3者で詳細な仕様を決める手法ととらえがちであるが、実は本質はそこではないような気がする。

 米国のSEの技術力とプライド、倫理観を想像すると、7000以上の職種の中でSEが「良い職業」の第1位になっている理由が分かってくる。もちろん、日本で米国のようなスタイルを貫くのは難しい面がある。日本における発注部門やエンドユーザー部門の要求レベルは極めて高く、特に品質面での要求は過剰ともいえるからだ。だが、日本でもSEが良い職業として広く認識されるようになるために、米国の良いところは貪欲に学んでいきたいと思う。
[日経コンピュータ2010年5月12日号の記事を基に再構成]

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