通関証明つきの輸入バイクを買うときの注意,現地タイトルの意味,所有権など

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通関証明でバイクを買うときの注意,現地タイトルの意味,所有権など

これは空冷Zに限らず,どのバイクにも当てはまることなのだが,海外で走っていた輸入バイクを購入するときの注意点。

世界的にZ1を筆頭として,空冷Zの価格が高騰している。そして,内燃機関の世界一の名車であるZを購入するときは,当然のことながら,将来売却するときのことも考えて,購入することになるだろう。今後,自分をZを売却するときのことまで含めて,賢い買い方をしなくてはならない。

車体と通関証明があることが原則である。通関証明の各欄には,車名(メーカー名),車台番号が記載されているから,確認する。そして,形状欄は,モーターサイクルであることを確認しておくことが大事である。モーターサイクルではなく,フレームとかエンジンとか書かれていると,登録できない。通関証明の他にあったほうが良いのは現地タイトルである。これは,元にあった国の,そのバイクの「書類」である。

さて,仲間うちで新規輸入の空冷Zを購入することになったのだが,その「現地タイトル」を渡さないと言い張る変な業者がいた。

その業者によると,現地タイトルは「個人情報保護のため」に「渡さない」とのことだが,個人情報保護法を完全に履き違えている。車検証や現地タイトルに記載されたオーナーの住所氏名は,個人情報保護法の対象ではない。公的にそれがその人のものであることを証明するものである。

そして,「輸入バイクの現地タイトルを渡さない」ということは,ただ単に,「コレクションにしておきたい」という程度ならまだしも,もっとかんぐると,「その現地タイトル(ピンクスリップ)を用いて,アメリカで違法打刻のバイク(もちろん同じ車台番号)を登録しようとしている」からかと疑われる。

これはかなり悪質な販売方法となり得る。一般に,現地タイトルは,輸入バイクの売買取引において,かなりおざなりにされているので,注意されたい。

一般には,輸入業者は現地タイトルを車両と同時に渡してくれるのが常である。自社で海外での書類を管理しているところもあるが,言えば渡してくれるはずだ。また,輸入車購入のときに,売主がピンクスリップは渡さないなどと言い張ったら,これは米国国内法規による所有権を譲渡しないということと同義なので,確信を持って抗議すればよい。

アメリカでは,海外にバイクや自動車を輸出するときは,現地タイトル(通称ピンクスリップと呼ばれる書類)を添付することが必須となっている。これが無い限り,アメリカ合衆国から海外には輸出できない。アメリカからの輸出時点では,そのピンクスリップ記載事項である車台番号やオーナー住所氏名などが,FBIが管理するデータベースに記録される。

再度アメリカに当該車両を輸入して登録するときには,このピンクスリップが必要になる。これが無くては,現地では登録できない可能性が高い。書類が無くても,再登録することは可能なようだが,州によってかなり対応が異なるのだそうだ。

Zはアメリカでも価格が高騰しているので,将来アメリカ人に売却するほうが高くなるかもしれないのだから,将来アメリカに売却することを考慮すると,現地タイトルは保存しておいた方がよい。

ここで注意しないといけないのは,アメリカにおける現地タイトル,すなわち通称ピンクスリップは,アメリカの各州における「所有権の証明書」であるということだ。すなわち,ピンクスリップは,日本で購入したときには,同時に譲渡してもらって,自分で管理しておかないと,ピンクスリップがアメリカ合衆国に渡ったときには,「そのピンクスリップを所有している本人が,そのバイクの持ち主になる」ということである。

ピンクスリップは裏書きがあると(裏側に登録された持ち主のサインがあると),それだけで所有権を移転できる。そうなってしまうと,アメリカ国内における所有権を譲渡してもらわない限り,そのバイクは本当に貴兄のものにならないのだ。

そして,ピンクスリップさえあれば,フレームの刻印を違法打刻した場合,アメリカでもう一台,同じ番号のバイクが生まれることになる。これも実例のあることだが,Zの輸入で著名なある社長によると,「アメリカでピンクスリップが添付されていたバイクを輸入して,通関証明とともに登録しようとしたら,すでにそのバイクが登録されていた」という,実害にあったとのことだった。

一方,日本に輸入する際には,日本の税関で「通関証明」が発行される。そして,輸入車として登録するときには,各都道府県の陸事で異なるが,一般には,「通関証明」と「カワサキなどメーカーの製造証明書」だけで事足りることが多いが,都道府県によっては,「現地タイトル」の提示が必要なところもある。(イタリアなどのように,輸出時には現地タイトルが添付されない国もあるので,必ずしも現地タイトルがなくては登録できないというわけでもない。)

しかし,日本国内の車検証は,あくまでも公道を走るための使用許可証であり,国内で自分名義で車検証登録できたからと言って,その「所有権を世界的に証明してくれる」ものではない。つまるところ,国内で登録できても,アメリカに行けば,そのバイクが誰か他人のものであり,要求されると返品しなくてはならないということも起こりえるわけだ。

したがって,輸入車を購入して確実に自分のものにするには,現地タイトル(ピンクシップなど)を一緒に譲渡してもらったほうが良い。あまり気にせず放置している業者も多いようだが,万一,悪意ある者にピンクスリップが渡ったときは,トラブルの種になることは想定しておくべきだろう。

ひとつの原因は,ある車台番号に関して,対応する書類がなければ,絶対に登録させないという,国内の陸運局の体制がある。重複する車台番号が輸入されたときには,職権打刻で対応してくれるならば問題はないのだが,都道府県によっては,それも許されない場合がある。

なんであれ,書類をきちんと管理しておかないと,二次被害が発生する可能性が高くなるし,また,自分のバイクの所有権を外国で主張されることもある。昨今の尖閣問題などでも理解できるだろうが,国の領土であろうと個人の車両であろうと,所有権の確定は,すでに国内問題だけでコトが済むものではない。

今後,ますます価値が上がっていく空冷Zの所有権を,海外他国に放置したり,特定国で登録不能にするのは,得策ではないのはあきらかだ。

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