根室から摩周湖へ。

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カワサキZ考古学;概論(空冷カワサキの各車種を紹介しています。)

車台番号とエンジン番号・カワサキ1Z1,Z2,Z1000R
レストア・カワサキZ1,Z2,Z1000R
空冷Z関連の技術に関するtips・カワサキ空冷Z
カワサキ空冷Z系,J系

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根室から摩周湖へ

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根室から摩周湖へ。雨が上がって。

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根室の納沙布岬には,高い塔があって,北方領土を眺めることができる。国後島が遠くに見えて,歯舞諸島がすぐそこに見える。歯舞まではわずか16KMだそうだ。

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その後訪れた霧多布岬の売店の親爺は,御年78歳だそうで,歯舞は水晶島の生まれだと言っていた。戦争中に霧多布に疎開していて,そのまま終戦を迎えたという。終戦のときに,役場から戸籍謄本をすべてリュックに入れて持ってきたという人がいたそうで,そのおかげで,北方領土のかつての国民は全員特定できるのだそうだ。

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道路の脇に,「返せ!北方領土」というスローガンの看板が林立している。このあたりでは,北方領土問題は全く身近なことで,故郷に帰れない人たちの切実な問題だということがわかる。子供の頃や,中学や高校という多感な時代に終戦を迎え,そして,故郷に帰れなくなった人たちが,普通に生活している。実際に,ロシア領(旧ソビエト領)の島々を眺めると,すぐそこにある,すぐにいけるところに,行けないということの恐ろしさを知る。かつてベルリンが東西に分断されていたときに,その壁を間近に見て戦慄を覚えたことを思い出す。戦争はまだ人々の記憶に残る,この間の出来事であり,未解決の問題が多々残存しているのだ。

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霧多布から厚岸,そして釧路を経て,弟子屈に至り,摩周湖を観た。
高校時代に自転車で北海道を走ったことがある。釧路から弟子屈まで,走った道は,当時はまだ舗装されていないところも多く,その光景が記憶に残っていたのだが,舗装され整備された道はかつての面影もなく,全くの新しい場所だった。そして,過去は記憶の中にしかなく,現在は現在でしかないことを思い知った。

弟子屈から北上して,摩周湖を目指して,高校生のとき走った道を,今回は北側から登った。
高校生だったときに,自転車で駆け降りた直線道路を,今はオートバイで駆け上り,摩周湖を観る。

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摩周湖はあのときのままで,霧の中に静かに輝いていた。
そのとき嗚呼,かつて走ったその道であることを掌握して,そこに自身がかつていたことを確信したのだ。

そして,高校生であった自身が喘ぎながら一所懸命走り登った道をイッキに下る。まるで時間を巻き戻しているような錯覚に陥り,もしかしたら,あの頃に戻れるのかもしれないと思ったりもした。駆け降りた道を駆け上り,ゆっくりと喘ぎながら登った道を駆け降りる間,そうだ,俺はこの道を上り,駆け降りたと。

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何年も何年も前のこと,自身はここにいた。

京都を出てから,ずいぶんと走った。あと50kmほどで2000kmになる。毎日,朝から晩まで走っている。こんな楽しいことはない。一日中,風の中だ。遠大な光景を眺めつつ,風の声とエンジン音だけを聞きながら,風の中に暮らしている。

摩周湖から帯広への途中の山中で,またエンジンの調子がおかしくなった。ガソリンスタンドまでなんとか走り,修理した。メインハーネスのイグニションコイルの接続部分が,振動でちぎれていた。いつもと違う走りをすると,あちこちにガタが出てくる。なんせ30年近く前のハーネスだから,劣化していて当然だ。コイルといい,ハーネスといい,新しくしてからでかけるべきだった。

もうすぐ苫小牧。そしてフェリーで帰京する。都に帰る。

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