沙中の回廊

ども,年末に三重の実家に帰っていたサスペンダーです。

いつもは,本など持って行かないのですが,今回は持っていきました。
というのも,年内にどうしても読み切ってしまいたかったからです。

宮城谷昌光著 
「沙中の回廊」上下巻

沙中の回廊下
沙中の回廊上

主人公は,晋の名宰相「士会」です。
他の作品にも度々登場します。
当時の晋は文公(重耳)からの覇もなく,楚には「三年鳴かず飛ばず」の荘王が一時代を築いている時期です。
士会は名宰相ですが,宰相になるまでかなり時間がかかります。
軍事の天才でも,一軍を率いるまでにもかなり時間がかかります。
一時,秦に仕えていた時期もあり,かなり回り道をした人物です。

晋の軍制は中上下の三軍があり,それぞれの軍の将軍・副将には卿(大臣)が就任しており,この6人の大臣を六卿と呼びます。
中軍の将(第一位),中軍の佐(第二位)
上軍の将(第三位),上軍の佐(第四位)
下軍の将(第五位),下軍の佐(第六位)
この軍での順位が,そのまま政界での順位になります。
つまり,中軍の将が,正卿で宰相となります。
いきなり正卿になることはないので,この六卿の中で席順をあげていく必要があります。
これが,なかなか時間がかかるんです。
本当に士会は時間がかかりました。

そんな,士会の活躍を描いた作品です。
おススメは,★★★といったところです。

それでは。

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