「基礎数学の123」著者語る3 黄金比,フィボナッチ数列,正五角形の対角線

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 今回は著書を横断的に,黄金比,フィボナッチ数列,正五角形の対角線を扱います。キーになる方程式はx^2-x-1=0です。とりあげる場所は以下の部分です。

第1章 1次関数,2次関数 第2節 2次の変化と方程式 p15
第3章 数列 第1節 数列 p88, p120
第5章 指数・対数関数,三角関数 第2節 三角関数 p224

1 単純に正五角形の対角線の長さ
 三角比を拡張していくと,2倍角の公式や半角の公式をつかえばいろいろな角度の三角比を求めることができます。詳しくは本文を読んでほしいのですが,p224で36度のサインやコサインを正五角形の対角線の長さから導くことにしました。すると以下の方程式がでてきます。
 x^2-x-1=0
 この正の解の半分がコサイン36度なんです。ここからサインを求めると二重根号が出てきていい勉強になります。

2 黄金比
 そもそも,古代ギリシャ時代のパルテノン神殿の頃から黄金比は発見されています。ヨーロッパ文明で大昔から「わーきゃー」と騒がれてきたのに,日本では一部の数学マニアだけが知っている事柄です。早速Wikipediaの項目の参考文献を見てください。どれほど,このテーマの本が多いかがわかりますよね。

黄金比 – Wikipedia
 この黄金比を学生さんに教えることはきわめて重要なことだと思います。そもそも黄金比は正五角形と関連づけて語られることも多いわけです。

3 フィボナッチ数列
 お恥ずかしながら,私はフィボナッチ数列の存在を大学生になるまで知らなかったのです。その存在を知ったのは,家庭教師先で三省堂の教科書「高等学校の基礎解析」を初めて読んだときです。なにかショックみたいなものが走りました。
フィボナッチは次の問題を考えました。
1つがいの兎は、産まれて2か月後から毎月1つがいずつの兎を産む。
兎が死ぬことはない。
この条件のもとで、産まれたばかりの1つがいの兎は1年の間に何つがいの兎になるか?
 この数列をp120で解説しています。特性方程式は
x^2-x-1=0
となり,やはり,黄金分割と関係がでてきます。
 ちなみにWikipediaも読んでみましょう。
フィボナッチ数 – Wikipedia

 ひまわり,パイナップル,植物の葉の付き方,貝などの自然界にはよくあることがわかります。
 以下のような記事もご覧になるといいと思います。
【参考】

第14回:全ての植物をフィボナッチの呪いから救い出す

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