Ubuntu 8.04のDeVeDeでWindowsからも読めるDVD-Videoを作成する方法

Ubuntu 8.04のDeVeDeでWindowsからも読めるDVD-Videoを作成する方法

どういうわけかDVD-Videoを作成する機会が結構ある。
DeVeDeというソフトがDVDビデオの内容構成やメニューの生成が簡単なので良く使う。

動画エンコードは,色々面倒なので,ffmpegを使ってDVD-Video形式に変換してDeVeDeでは,動画エンコード以外のメニューとかの構成作成からDVD-Rに書き込めば完成となる ISOイメージファイル生成まで出来る。

しかし,Ubuntu 8.04のDeVeDeでDVDビデオを作成すると,Windowsで読めないDVDになってしまう。
しかし世の中の多くがWindowsユーザなので,読めないと困る。

これを読める様にする方法を発見したので,忘れない様に手順をメモ。ついでにDVD-Video作成のメモも。

Windows版DeVeDeもあるのでWindows版を使ってみるとうまくいくことが分かった。
一体何違うのか調べてみると,内部で呼び出している mkisofs が別物だった。

mkisofs は ISOファイルを作成するソフトでDVD-Videoイメージも作れる。
Windows版は オリジナルの mkisofs だが, Ubuntu 8.04 の
mkisofsは,genisoimageに差し替えられている。これはmkisofs から分岐したプロジェクトだそうな。

しかし,このgenisoimageは,mkisofs 互換なのに DVD-VideoをWindows XPから読める形式でDVD-Videoイメージが生成できない。

ということで,
Ubuntu 8.04のDeVeDeでDVD-Videoを作成してもWindowsで読めないDVD-Videoになってしまう。
これを読める様に改造する方法。

※この改造は,間違うとDeVeDeのDVD-Video ISOイメージ作成が動かなくなります。手順は簡単なので,確認しながら行えば,普通は間違いません。またgenisoimageのバージョンアップ・更新があると,これらの内容が消えてしまう可能性もあります。

WindowsはUDFにも対応しているらしいが,これが生成するもののバージョンが合わないのか,読むことが出来ない。(DVD-Videoは基本的にUDFフォーマットです。)

WindowsにおけるUDF (http://support.microsoft.com/kb/321640/ja)
によると

使用している Microsoft Windows のバージョンが、ディスクで使用されている UDF のバージョンに対応していない可能性があります。"ドラッグ アンド ドロップ" ソフトウェアによって記録された UDF 1.02 の CD または DVD R/RW コンテンツを含む大部分の DVD-ROM や DVD ビデオには、UDF 1.5 またはそれ以降が含まれます。Windows XP では、UDF 1.02、1.5、2.01 をサポートしています。

だそうな。

オリジナルの mkisofs 2.01 ならWindowsXPからでも読める形式を生成できる。UDF 1.02、1.5、2.01のいずれかのバージョンで書き出しているためだろう。(未確認だが,genisoimageは,これ以外のUDFのバージョンで作成している可能性が高い。)

端末から
mkisofs -version
と実行して
mkisofs 2.01 is not what you see here. This line is only a fake for too clever
GUIs and other frontend applications. In fact, this program is:
genisoimage 1.1.6 (Linux)

と出るなら,mkisofs は実体ではなく,genisoimage を指している。
これをオリジナルの mkisofs に戻す。

手順:
mkisofs をソースから作成する。
オリジナルの mkiosfs をとってくる。cdrtoolsというものに含まれる。
ダウンロードする場所は
http://sourceforge.jp/projects/freshmeat_cdrecord/resources/
より引用すると
http://freshmeat.net/urls/03bcbf23ee1358c1bc775fd396ac632e
でダウンロードできる。(直リンク)ファイル名は cdrtools-2.01.tar.bz2

このbzip2形式ファイルを圧縮マネージャなどで展開。

端末から実行するなら
bzip2 -d cdrtools-2.01.tar.bz2
tar x < cdrtools-2.01.tar

とすれば,cdrtools-2.01 ディレクトリが出来る。

展開したディレクトリに移動。
cd cdrtools-2.01
make

でコンパイルできる。makeが実行できない場合は,sudo apt-get install build-essential を実行し,インストールしてから make

mkisofs に移動 (この i686-linux-cc は環境によって違う。64bit版は x86_64-linux-cc)する。
cd mkisofs/OBJ/i686-linux-cc
ls mkisofs


mkisofs
が あれば 完成している。

whereis mkisofs
で現在の mkisofs を探す

mkisofs: /usr/bin/mkisofs

なら /usr/bin/mkisofs にあるので
ls -l /usr/bin/mkisofs
を実行し,現在の mkisofs の状態を確認。

lrwxrwxrwx 1 root root 11 2008-09-28 02:02 /usr/bin/mkisofs -> genisoimage
とでれば,シンボリックリンクなので,中身は genisoimage
これをmkisofs の実体に差し替える。

差し替え方法は
sudo mv /usr/bin/mkisofs /usr/bin/mkisofs.back
でバックアップを取り
sudo cp mkisofs /usr/bin/mkisofs
でコピーする。

コピー出来たか確認する。
ls -l /usr/bin/mkisofs
してみる
-rwxr-xr-x 1 root root 485245 2009-07-13 21:06 /usr/bin/mkisofs
という風になっていればOK

mkisofs -version
と打ち込み
mkisofs 2.01 (i686-pc-linux-gnu)
とでればOK
これじゃなくて
mkisofs 2.01 is not what you see here. This line is only a fake for too clever
GUIs and other frontend applications. In fact, this program is:
genisoimage 1.1.6 (Linux)
と出ていれば,genisoimageのままなので,失敗。上記の手順(ダウンロードから)を再度確認する。

この状態でDeVeDeを実行すれば,Windowsでも読めるDVD-VideoをUbuntu 8.04で作成出来る。

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