天々有(天天有)–京都ラーメンLegend

 ますたに,天下一品,そして天々有(天天有,てんてんゆう)が,京都で30年以上君臨し,顧客を三分している老舗の御三家である。京都コンピュータ学院洛北校から,北東に歩いたら20分くらいだろうか。高野の交差点を北上すること10分くらいのところにある。
 鶏がらベースに豚骨を効かせたラーメンで,ますたにが「表はんなり」,天下一品が「裏こってり」だとすると,見事にその境界領域を押さえている。まったりした味ではなく,こってり過ぎず,シャープで上品である。昔から,各三軒それぞれのファンは,一番美味いのはここだと三軒のうちのひとつを挙げ,決して譲らない。
 「硬い目,鹹い目,葱は多い目」が美味いのだと福岡出身の友人に教えてもらった。それ以来,いつも,その学生時代の友人が言ったように,麺をすこし硬い目に茹で上げてもらって,スープは少し塩辛い目,葱はたっぷりと入れてもらうようにリクエストする。麺を硬い目にしてもらっても,麺はスープと分離することなく,綺麗に絡み合うところが,鶏がらのゼラチン質である。豚骨系のこってりさが強いとと,麺が独立してしまうのだ。
 夜中までやっているので,夜中に行くことが多いが,夜遅いほうがスープが煮詰まってくるのか美味いように思う。

 最近,レトルトのパックが高速道路のSAなどで売り出されているが,店の子に訪ねたら,その商品の存在すら知らなかった。もちろん店にも売っていない。謎である。

京都のラーメン考

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