日清チキンラーメン

チキンラーメン

震災の影響もあって,年度変りの諸々で多忙にしていて,食事もままならず,インスタントラーメンでとりあえず,という日々が続いている。

歩いて10分ほどの距離には,有名なラーメン屋があるんだが,そこまで行ってコテコテの京都ラーメンを食べるよりは,湯を注ぐだけでできあがるチキンラーメンで終わってしまうほうが,胃の負担が軽い。

年齢のせいもあり,食に対する情熱もさほど無くなってきたのかと自問しつつ,それでも,昭和の時代を生き抜いてきたこのインスタントラーメンの代表格に,それなりの敬意を感ジル自分を発見する。

2分半で,やや硬い目で食べる。玉子も入れない。煮ない。白コショウをパラリ。

5分もあれば,とりあえず腹は満ちて,仕事に戻れるというわけだ。

連休になるので,やっと落ち着いて,仕事ができそうだ。震災の影響で遅れた分を,昭和の根性で取り戻そうと思っている。



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吉田屋のラーメン

鮨,寿司,うまいすし,ラーメン,うどん,そば,美味いもの,グルメ@京都情報大学院大学
カレー・カレーライス特集
パエリア パエジャ のレシピ

吉田屋1

前にも書いたが,京大農学部前,今出川通り沿いにある吉田屋。化学調味料を一切使わない,ナチュラル志向のラーメンである。開店直後よりも少し味が濃くなったが,より美味くなった。
鶏ガラ,豚骨,昆布,鰹節,魚節を素に,スープを作っていて,麺は全粒粉である。
初めて食べたときは,ラーメンの概念の外かなと思ったけれど,数回通ううちに,ここでなくてはならない何かがあることがわかってきた。つまり,ナチュラルであることの正しさである。
家で普通に食べている,普通の料理と,外で食べる料理との違いは,多くの場合,化学調味料の量的差異なのである。たったそれだけで,強烈な刺激によって,外食が美味いように誤解するのだ。
本当の美味さとは,いうまでもなく,ナチュラルな美味さであるべきだろう。そろそろ化学調味料漬けの外食から卒業したいものだ。客が本質を知れば,業界もそれに従うだろう。
こういった店が増えてくることを望む。

京都のラーメン考

京都コンピュータ学院
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ワンタンメンも45周年

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京都のラーメン店&ラーメン色々

ワンタンメン

 エースコックは創業60周年,そしてかのワンタンメンは,発売より45周年なのだそうだ。 創立45周年を迎えるKCGと同い歳!!
『即席ワンタンメン』が発売されたのは,1963(昭和38)年8月27日である。エースコック社のWebサイトにはワンタンメンの歴史が記載されている。

昭和のあの頃,ラーメンと言えば,インスタントラーメンであった。今のように全国にラーメン店が普及したのは70年代の後半からだと思う。高度経済成長の時代,袋入りのインスタントラーメンは,普通の昼食だった。

家にはいつも,何袋かのインスタントラーメンがあった。チキンラーメン,明星ラーメン,日清やきそばなどが定番だった。

発泡スチロールの容器に入ったカップめんが登場したとき,袋入りのラーメンが15円とか20円で,カップヌードルが100円だったと記憶している。山登りの昼食用にカップヌードルを持っていこうと提案したら,そんな高いものは贅沢だと怒られた。昼食にカップ麺を食べるのが,贅沢だった時代である。

ここ数日,世界経済のダウンスパイラルの懸念が取りざたされてる。カップめんが贅沢な時代がまた来るのかもしれない。日本経済ももはや世界のトップとはいえなくなった。しかし,日本の技術力は世界有数なのだから,その力でJapan as No.1の再燃を果たしたいものだ。ワンタンメンを食べて,がんばって働こう。

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京都のラーメン,ナチュラル志向の吉田屋

吉田屋1

ラーメンはすでに,京都のカルチャーだという。一乗寺ラーメン激戦区のラーメンは,京都コテコテ裏文化として,発展したその結果である。鶏がらの濃さと,豚脂,背脂,アブラの強い刺激と,化学調味料の魔味との融合,ジャパニーズ・ネイティブ・ケミカル・ドラッグとでもいうべき文化。そのような京都ラーメンにおいても,カウンターカルチャーがすでに出現している。

京都情報大学院大学から歩いて10分,京都大学農学部の門の西に,吉田屋というナチュラル系のラーメン店がある。
化学調味料を一切使用せず,ナチュラルに美味いラーメンと焼き飯を追求しているという,良心的な職人の店である。
化学調味料とコレステロールの塊のラーメンの概念からすると,かけ離れていはいるが,齢を重ねてナチュラルを志向する向きには,たぶん,美味いと感じると思う。ケミカル・ドラッグを一通り知り卒業した後に,原点回帰として到達するレベルである。このようなラーメンと焼き飯の美味さをわかるようになって初めて,グルメ道の門戸をたたくことができるのではないかと,目から鱗が落ちた。大変に美味い汁麺であった。

スープを平らげると丼の底に・・・

吉田屋

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京都のラーメン考

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日清やきそば 昭和高度経済成長期の味

日清やきそば

振り返れば道程は長く,父が鬼籍に入ってからもう22年目になる。

晩年,父はよく日清の焼きそばを食べていた。仕事しながら夜中には自分独りで作ったりして,それなりに美味そうに,食べていた。当時,家にはいつも,これがあった。

高度経済成長期の中心にいた人たちにとって,インスタントラーメンは,普通に,食事の一種だったのだと思う。父は一年中,朝起きてから寝るまで仕事一筋で,食事は単にエネルギー補給のためであった。栄養の偏るようなものばかり食べていたから,健康を害して夭折したのかもしれない。

バブル経済はその後に来た。80年代後半から,グルメという概念や行為が普及し,人々はより美味いものを求めはじめて,そして値段の高低にかかわらず,美食が当たり前になった。それ以前は,以後に比すると,日本の食生活はあまりにも貧困であったと思う。すき焼きどころか,店屋もののカツ丼や天丼が日常生活における「ご馳走」であったり,近所の鮨屋の出前の「盛り合わせ」が「最上級のもてなし」であった。そして,インスタントラーメンは,「普通の」食事だった。

昭和という時代,高度経済成長期の日本に生涯を全うした父と,父が日常食べていたものを思い起こすにつけ,胸が痛む。これはこれで悪くはなく,それなりに美味いものではあるのだけれど,もっと,豊かで幸せな食生活がその後に来たのに。

もうすこし,長生きすればよかったのにな,親父。

鮨,寿司,うまいすし,ラーメン,うどん,そば,美味いもの,グルメ@京都情報大学院大学

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日清チキンラーメン 昭和高度経済成長の味

チキンラーメン

日清 チキンラーメン

昭和の高度経済成長期,お父さんたちは会社の昼食にこれを食べて戦後日本の発展を創った。

1960年代初頭,明星ラーメンというのが後発で出てきたが,元祖インスタントラーメンのチキンラーメンは,その後も生き残り,今も普通に売られている。

3分待ちきれなくて,ガチガチのバリカタの麺を食べるのがいつものことだった。その頃,あまり長い間蒸らすと,麺が粉っぽくだらしなく延びてしまったから,早い目の硬い目のほうが美味かったような記憶がある。

80年代だったか一時,一部の地域を除いて姿を消していたように思うのだが,全国的に再発売されてからは完全な定番になった。味は,昔に比べると麺が弾力的になったと思う。玉子ポケットなんて,昔は無かった。だいたい,玉子を入れて湯をかけてフタして,,というのは最近の流行で,邪道とまでは言わないが,亜流である。玉子を入れると,スープが冷めるし玉子も白身が半生のままになる。玉子を入れるなら,やはり鍋で煮ないといけない。鍋で煮ると,写真のように白身が固まる。

最近では数年に一度になったが時々,無性に食べたくなり,食べては昭和の右肩上がりの時代を思い出し,父がこれを食べていたのを想い出す。星霜遥かな舌に残る記憶は,眼前にその時の光景を再現するのだ。

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天下一品②–京都ラーメンLegend

テンイチ

北白川本店の一杯

久しぶりに天下一品の北白川本店に行った。相変わらず,焼き豚は鉢に一枚であった。スープの量が減ったな。昔はあと8mm,水面が高かったぞ。

昔は,本店の味は他と一味違うのがよくわかったが,近年は,支店とソコソコ味の統一が成されているようで,時々行く京都コンピュータ学院駅前の校舎の近所の支店とさほど違いが無い。うーん,昔はやっぱ本店!と思っていたのだが。

中学生のとき,友人と連れ立ってよく通った頃,葱はセルフサービスでいくらでも入れることができた。テーブルに金網のザルに山盛りの葱が置かれていた。今もリクエストしたらもらえるのだろうか。若い頃,ここぞとばかりに,タダのものはてんこもり入れて,葱を標高8cmくらいにしていたのを思い出す。

歳月は人を待たない。店の味も変化し,自身の味覚も変わる。食に普遍など無い。


天下一品–京都ラーメンLegend

京都のラーメン考

鮨,寿司,うまいすし,ラーメン,うどん,そば,美味いもの,グルメ@京都情報大学院大学

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ラーメンとは・・

 カウンターに向かって伏して,冷めてはマズイと思いつつ麺を啜っていると,すぐにその魔味に引き込まれていく。同席の家族や友人との会話も無く,食事を楽しむというわけでもなく,ひたすら丼を見つめながら,苦渋に満ちた顔で混沌の中に溺れていく。ラーメンは,あまりにもストイックな食べ物だ。そして,これこそ,武士道日本の文化である。

 子供の頃から日本のラーメンを食べ続けて,最近やっと解ったことは,日本のラーメンというのは,化学調味料の中毒症状を起こす食べ物だということである。試しに,化学調味料を多量に含有するインスタントラーメンや,ど○べえのカップうどんと,家庭で作る鶏ガラスープの汁だけのラーメンや,昆布だしだけのうどんを,目前に並べて食べ比べてみれば良い。そして試しに,行きつけのラーメン屋で,「化学調味料抜き」を注文して食べてみると,さらに本質を理解することができると思う。これはぜひ試していただきたい。人間はかくも哀れにも,ケミカルドラッグに溺れやすいことがわかるだろう。

 唾を必要以上に分泌させる化学調味料と,それがもたらす心理的焦燥感が,ラーメンの非常に重要なファクターなのである。自然の調味料や出汁によるものは,そういった焦燥感をもたらさない。ラーメンとは,化学調味料の強烈な魔性の誘惑に独り立ち向かい,人間の性の哀しみや悲しみに対峙して,焦燥感に駆られるための,一種の孤独なトリップをもたらす,ジャパニーズネイティブのケミカルドラッグなのだ。

 若い頃特有の,孤独で焼け付くような焦燥感と,これから始まる人生への不安や期待と,そして,その若さゆえの胃袋があったとき,ラーメンは必要不可欠な食べ物だった。最近は,麺のかん水と,豚脂が内臓に堪えるので,さっぱり食べなくなってしまった。齢を重ねて,食生活はナチュラル志向になった。前半の鮨の薀蓄も,その年齢的・身体的理由が根底にある。この理解の域に達するのには歳月を要するのである。

京都のラーメン考
鮨,寿司,うまいすし,ラーメン,うどん,そば,美味いもの,グルメ@京都情報大学院大学

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ラーメンのレシピ・家庭で作る究極の京都ラーメン

スープの材料

豚骨 脛の部分1本に対して,鶏ガラ2羽分,あるいは,鳥の足(爪先)200g~300gくらいが良い。
ますたに系を目指すなら,豚の背脂と鶏がらだけ。テンイチ系を目指すなら豚皮200gくらいを追加。天々有系を目指すなら豚皮の代わりに鶏皮や手羽先を200gくらい入れる。
ラーメンの麺 二人前(麺は,生麺,乾麺,自分で手打ち麺,お好みで。)
にんにく4カケ
醤油,酢,唐辛子,塩。化学調味料たっぷり一瓶

チャーシューの材料
豚バラブロック・ニンニク・醤油・砂糖少々・酒・葱

市場に溢れているラーメン屋さん。食べ歩きして,結局100%満足できた店はいくつあっただろう?日本のラーメンは中国人にも評価が高く,美味いものとの定評がある。ラーメンは美味いものだが,なにか,他の食べ物と根本的に違うところがあるはずだ。

 他の食べ物との大きな違いは,大量に混ぜられる化学調味料のもたらす効果である。多くのラーメン屋さんでは,その作り方を見ていると,小さじ半分から一杯くらいの化学調味料を入れている。化学調味料は,人間の味覚を狂わせ,一種の中毒を引き起こす。

 しかし,ここで化学調味料やラーメン店でのラーメンを否定するともともこもなくなるので,それを肯定しながら,家庭のラーメンを模索してみたい。何度もトライして,自分なりのベストを探すのが,家庭ラーメンである。

調理方法
ベースとしては,豚の骨,脛のあたりを1本に対し鶏ガラ2羽分を煮込む。豚骨と鶏ガラの比率は,色々試したが,容積比で1:2くらいがベストだと思う。
強火でガンガン2時間,濁った白いスープができるとOK。強火で煮ると,スープに脂や空気が溶け込んで白くなる。鶏ガラよりも鶏の爪先を使ったほうが,下町っぽい味になり,ゼラチン質も多くなる。鶏の皮とか,豚の皮を入れても良い。皮を入れるとゼラチンが多くなり,トロンとしたスープになる。これは好みによるので,こってりが好きな人は入れればいいけれど,あっさりが好きな人には向かないだろう。

麺は,自分で打ってもいいけど,面倒くさいので,そこらで売っている生麺を購入する。細麺,太麺,堅い目柔らか目,お好みのままに。

豚バラブロックは,タコ糸でぐるぐる巻きにして,醤油と砂糖少々,酒,ニンニク,葱を入れて,これまた強火でガンガン2時間煮る。すると,脂身がとろ~りとしてくる。

あとは化学調味料と醤油でスープベースを作る。このとき,躊躇せずに大量の化学調味料をたっぷり入れる。目安としては,どんぶり一杯につき小さじ山盛り一杯くらい。これが日本のラーメンを形作る基礎である。
(ただし,アメリカ人など,グルタミン酸に慣れていない人にとっては,発作を起因することがあるので注意のこと。日本人は昆布などグルタミン酸に慣れているが,それに慣れていない人たちには,病気のもとになることもある。)

スープがある程度出来上がったら,ニンニクの摩り下ろしたのと唐辛子を入れて,味を強烈にする。好みで酢をちょっと垂らす。

京都のラーメン考

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京風ラーメンと,京都ラーメン

 80年前後だったと思うが,四条河原町の阪急百貨店に,「あかさたな」という京風ラーメンの店ができた。細く硬い麺と,醤油と魚介系プラス鶏がらの薄い和風だしのスープで,ラーメンの概念で対峙すると,うどんか蕎麦の温麺に思える。しかし,うどんや蕎麦を基本概念に置いて取り組むと,あくまでもラーメン,という不思議な汁麺であった。その後,いっときは,「京風ラーメン」と同じようなものをあちこちで見かけるようになったのだが,その後は衰退した。たしかに,和風のだしで細麺の,あっさりした醤油ラーメンは,日本の真髄,京都のはんなりを象徴していたものである。いわゆる東京式醤油ラーメンよりも,はるかに和風で軽やかであった。

 その当時は,「京風」あるいは「京都風」というと,そういった和風の鰹・鯖の出汁の効いた鶏がらあっさりラーメンというものであって,今,「京都ラーメン」と言われているような,鶏がらプラス豚骨のこってりしたものは,「京都」,「都」,「雅」,の味の概念範疇にはなかったのである。どちらかというと,邪道の下町食文化の扱いで,誰も「京都の味」だなどとは思っていなかった。

 あれから20年余,京都の下町食文化であるラーメンは,「京都ラーメン」として市民権を得て全国デビューし,かつての京風ラーメンと言う命名と概念を忘却の彼方に押しやってしまった。バラエティもスポーツも,関西下町文化が強い時代になった。食文化も然りである。

京都のラーメン考

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