フロントフォーク カワサキZ1Z2,Z750Four,Z1000R

空冷 カワサキ Z1,Z2,Z1000R,水冷GPZ900Rニンジャのカスタム@京都コンピュータ学院自動車制御学科

Z2 フロントフォーク

左から,Z1/Z2,Z750D-1,Z1000R2,それぞれのフロントフォーク。

左2セットのZ系のフロントフォークは,インナーチューブ径が36mm,アクセルシャフトの芯から有効長トップ端まで約77.5cm,アクセルシャフト径は17mm,アクセルシャフトのクランプ部分の径は24mmである。
対するJ系は,それぞれ38mm,芯からトップまで約81cm,アクセルシャフト径15mm, クランプ部分の径22mm。
【双方フロントハブ部分の内幅は変わらない。つまり,Z系とJ系では,シャフトの直径さえ変えれば(ホイールのベアリング部分のカラーを入れ替えれば),入れ替えることが可能である。また,PMCから17mmシャフト用の22mmクランプ部分のナットが発売されている。(PMC品番#74-471)】

フォークは乗車時には沈む。バネの強さやヘタリ具合によってその度合いも変化するから,長さの違いは一概に比較できないが,こうして並べてみると一見してわかるのは,ボトムケースの長さ(深さ)の違いである。

当時は,すこし長くして,それでも足らなくてまた長くして,と繰り返していたのであろう。
長いほうが強いというのは,後年振り返って眺めてみると,当たり前だと感じることなのだが,そうそう簡単には改良できないところに工業製品の難しさがある。
フォークのボトムケースの鋳型を変更するだけでも,設備投資が必要だし,生産工場のラインも変化する。ある程度コストが消化されるようにならない限り,改良もままならない。

しかし,それが,本当の意味での,「技術の進化」なのである。単に理屈上良いと解っていても,それだけではなくて,コストやマーケットの状況に応じて,技術研究の結果が応用され,製品が進化していく。決して数値上の理屈だけではなく,様々なファクターとともに,技術は普及するのだ。
こういった「技術の社会性」という総合的な観点から見れば,さらに,先人の努力に敬服するばかりである。

京都コンピュータ学院
京都情報大学院大学

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