水戸納豆

水戸納豆

水戸納豆

関西人には納豆嫌いが多いと言われるが,京都では,昔から有名な紫竹納豆というブランドがあって,納豆は結構普及している。

元来,納豆はワラづと(藁)で包んで,藁に付着している納豆菌で発酵させるものである。発泡スチロールの中で発酵させる技術が開発されてから,写真のようなパックが普及した。初期の頃は,発泡スチロール内で発酵させたときにこもる,独特のアンモニア臭が残っていたのだが,近年それも改良されたようで,発泡スチロールパックでも美味いものが増えた。

納豆は,北関東が本場である。北関東の家庭の冷蔵庫には,いつも必ず納豆があるのだそうだ。写真の「水戸撰品」は,くめ・クオリティ・プロダクツ株式会社というメーカーのものである。こちらの会社の納豆は,全般的に「くめ納豆」として知られている。納豆というと,水戸では,ワラづとに包んで販売される「天狗納豆」が有名だが,発泡スチロールパック商品の中では,「くめ納豆」は地元でも味の優れたものとの高い評価を受けているらしい。最近は,京都のスーパーでも普通に流通している。この納豆は美味い。

最近の納豆の流行で気に入らないのは,添付されている「たれ」の多くが化学調味料入りであることだ。化学調味料入りのたれを混ぜても,せっかくの納豆の美味さを消してしまうように思う。
したがって,納豆には,できるだけ天然醸造醤油をかけて食すことにしている。本当に美味い納豆ならば,良い醤油を合わせるだけで十分美味い。気分によってきざみ葱を混ぜたり,生卵を入れたりする。からしも入れる場合が多い。

納豆は,力いっぱい混ぜて,糸を引くようにして食べなくてはならない。本場の味を知る人が納豆を混ぜているのを見ると,これでもかというくらい必死で混ぜている。粘液を空気と混ぜることによって,かなり美味くなるのである。このワーク(WORK)で手を抜いてはいけない。

そうすると,写真のように泡立つほどになる。この泡だった強力なネットネトの糸を引いて食べていると,箸と茶碗と唇がネットワーク化される。(納豆ワーク化ともいう)

ちなみに,ネットワークを切断するには,箸を口の横で半径3cmくらいで小刻みに5~6回転させて,ログオフする。その箸の振り回し方にはコツを要するので,幼少より納豆のある生活に慣れている人に学ぶべきである。

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