F1 日本メーカー完全に消滅の危機

KCG レーシング

トヨタは欧州でのシェア拡大などを狙って2002年からF1に参戦。当初のトヨタの計画では,エンジンも車体もすべて自社で製作。3年でGP優勝,5年で総合王者争いをと青写真を描いていました。しかし,8年間(通算140戦)の戦いは未勝利。「世界のトヨタ」でも一勝の壁は厚かった。
その経費は年間200億~300億円といわれ,重い負担となっていたところに世界不況。今季はスタッフを大幅にリストラしたため,マシンの開発でも苦戦を強いられることになった。結果,黒字を目指すために撤退を決断。エンジン供給の形ででも残らず,F1からは完全撤退となった。
ドイツに本拠置きトヨタのF1活動を運営していたTMG(トヨタ・モータースポーツ有限会社)は売却せず,今後は規模を縮小して他のモータースポーツ事業に転換する方針を発表。参戦先としてはルマンなども候補に挙がっているようです。また,F1エンジンやシャシーの開発などに従事していた約700名のスタッフは,150名が残るだけとのうわさが広がっているようです。

一方,フェラーリは,トヨタF1撤退の発表を受けて,現在のF1状況はFIAと大手チームの「戦争」の結果であると,議論を呼びそうな発表を行ないました。
「撤退が続くのは,過去数年間F1に影響を与えた経済状況というより,F1運営組織(FIA)によって大手自動車メーカーに仕掛けられた戦争の結果である。」と,フェラーリは現在のF1体制に不満を表明しています。

いずれにしても,昨年のホンダに続き,世界最大メーカーのトヨタ,さらにタイヤを供給していたブリヂストンも2010年をもって去ることが決まっており,日本メーカーが完全に消滅する危機を迎えています。

KCG レーシング
京都コンピュータ学院自動車制御学科

京都コンピュータ学院
京都情報大学院大学

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