クルマ・レース 京都コンピュータ学院&京都情報大学院大学
京都コンピュータ学院自動車制御学科
ランチア デルタ HF Integrale 16v Evoluzione II 1994年式
ランチア デルタは,1987年から1991年のワークスチームと1992年のジョリークラブチームによる世界ラリー選手権(WRC)に6年続けて参戦し,6度の年間チャンピオンに輝きました。KCGの黄色のデルタは,ラリーで活躍したデルタの市販バージョン,最終進化版,しかも,車体色を黄色とした世界220台限定発売の「ジアッラ(黄色)」です。
ランチア・デルタは,発売最初は,フォルクスワーゲン・ゴルフと同様のファミリーカーとして,ジウジアーロのイタルデザインがデザインしたファミリーカーでした。WRCのホモロゲーションを得るために,「HF インテグラーレ 16V」となり,4気筒 DOHC 2.0Lターボエンジンは16バルブ化され,小さなファミリーカーの最高出力は,市販モデルで200ps (147 kW)となりました。
その後,エンジンヘッド部が大きくなり,ボンネットは盛り上がり,冷却のための通気穴が追加されていき,ファミリーカーは,ラリーを闘うレースカーに進化していきます。
もともと1.3Lコンパクトハッチの狭いエンジンルームにターボチャージャ付きDOHC2.0Lエンジンを搭載したため,大量の熱を排出するために, ライト周辺やフロントバンパーなど,ボディあちこちに多くの通気穴が開けられています。そして,ブリスターフェンダーになっています。これらは,WRCという過酷なレースを戦うための装備です。
WRC参戦を目的としたホモロゲーションモデルとして,また,初期のシーケンシャル燃料噴射とオンロード用フルタイム4WDの例として,興味の尽きない教材です。
「クルマ・バイク好き集まれ!」オープンキャンパス・ワークショップ