スポーツカーで通勤する,得意先周りをする,配達をする,etc.
国産ワンボックスを新車で買う年間予算より経済的に,すこし旧いスポーツカーを日常で使うプロジェクトです。
そのためには,まずはベース車をゲットしなくてはなりません。オークションなどを見ると,ポルシェ944ならば10万円程度から普通にあります。空冷911系も良いけれど,街乗りならば水冷です。空冷は,一度エンジンをかけたら,走り続けなくてはなりませんからね。エンジンをかけたり止めたりが多い街乗りには,944か928です。
ポルシェはとても頑丈な車で,20万キロくらいは平気で走ります。中古車でも,ボディは雨ざらし車ではない限り,大抵の場合はしっかりしているでしょう。修復歴のないボディを選べばまず問題はないと思います。
タイミングベルトは定期的に交換しなくてはならないパーツで,これの交換は面倒ですから,最近交換したものなら言うことありません。しかし,ウォーターポンプやプーリーなども同時に交換したほうが良い場合があるので,ベルトだけ交換してあるからといってそれでよいわけでもありません。
足回りのブッシュ類も必ずヘタってくるので,試乗できるならば,その辺もよく見極めましょう。しかし,そういった消耗品は,工場に修理に出すと高額ですが,自分でするならば,それなりに押さえられるので,大事なのはやはり後で交換しにくいパーツです。そのあたりを重点的にチェックしましょう。
そして,エンスーにとっての必携本,パーツリストとサービスマニュアルをゲットしましょう。
944が市場で不当に廉価なのは,工賃が高いというデメリットが大きく関与していると思われます。エンジンをコンパクトにまとめてあるために,タイミングベルトひとつ交換しようとしても,あれやこれや順番に多くのパーツを取り外していかないと,目的に到達しません。理詰めで設計された,とてもよくまとまっているスポーツカーであるからこそのデメリットでもあります。しかし,これをマスターしてしまえば,最高の部類のマルチパーパススポーツカーに仕立て上げることが可能です。経済的に仕上げるなら,自分で軽整備をすることが条件になりますが,それも楽しさだと思えば・・。
多くのパーツはアメリカのパラゴンなどで購入可能です。近年,ポルシェ本社のポリシー変更により,旧い車のパーツが値上がりしました。アメリカやイギリスでは,ポルシェの中古パーツ専門の解体業者もあります。メールやFAXで注文すれば,世界中どこにでも送ってくれます。そういったショップの広告を見るために,ポルシェの雑誌も購入しましょう。
パラゴンプロダクツ(アメリカのポルシェパーツ屋さん)
http://www.paragon-products.com/
911&Porsche World(ポルシェの雑誌です。売りたしコーナーを見ると,日本では944が廉いことがわかります)
http://www.911porscheworld.com/