今日も暑いなぁ…と思い,何気に部屋のエアコンのリモコンを見たら,
設定が「暖房」になっていました。
…どおりで,暑いはずです。
ちなみに,明日から,私の担当するサマーコースが,
いよいよ開講になりますが,暑さに負けずに頑張りたいと思います!
————— キリトリセン 8X —————
なんだかんだで,第 6 章の間違った問題も,とうとう第 4 弾!
さすがに 16 問も間違えると,問題をアップする作業も
なかなか骨が折れます…。
[問題1]
ファンクションポイントの長所,短所を示すものはどれか。
(ア) 長所:小規模のシステムでは制度の高い見積もりができる
短所:単位作業までの分解がプロジェクトの初期では困難
妥当な基準値の設定のために実績データの収集・評価が必要
(イ) 長所:ソフトウェア規模から工数・工期を見積もるので,
担当者の経験にあまり左右されない
短所:プロジェクトの初期には適用が困難である
開発規模の見積もりはできない
(ウ) 長所:ソフトウェアの大局的な性質から,プロジェクト全体にかかる
インテグレーションやマネジメントなどのコストを効率的に
見積もることができる
短所:個々の技術的な問題が見落とされやすい
(エ) 長所:プロジェクトの比較的初期から適用できる
ユーザとのコンセンサスをとりやすい
短所:妥当な基準値の設定のために実績データの収集・評価が必要
[問題2]
ベームが開発した見積もりモデルである COCOMO について,適切な記述はどれか。
(ア) 開発工程における WBS ごとに作業工数を積み上げるコスト見積もりモデルである (イ) 開発の専門化が過去の経験から類推してソフトウェアの規模を見積もる
モデルであり,デルファイ法によってその見積もり値を収束していく
(ウ) ソフトウェアの機能を入出力の数やマスタファイルの数でとらえ,難易度を
考慮しながらソフトウェアの規模を見積もるモデルである
(エ) ソフトウェアの規模を入力変数として,コスト誘因とそれに対する係数を
考慮しながら開発工数を計算するコスト見積もりモデルである
ここまでの解答と解説!
[問題1] (エ)
ファンクションポイント (FP) 法とは,システムがユーザに提供する
機能(ファンクション)を規定の方法により定量化し,ソフトウェア開発工数の
見積もり尺度とする方法です。特徴は,以下のとおり。
・ユーザから見える画面や帳票などを単位として見積もるため,
ユーザにとって理解しやすい
・機能を定量化するため,過去の多くの実績データが必要となる
・見積もりを適用する際の,解釈の標準化が必要である
[問題2] (エ)
COCOMO(COnstructiv COst MOdel)は,ベームによって提唱されたコストモデルで,
プログラムの行数(KLOC:Kilo Lines Of Code)から統計的なモデルを用いて
開発工数(人月),開発期間を算出します。
開発工数 P = a × K の b 乗 × 努力係数(人月)
開発期間 = 2.5 × P の c 乗
上式の a ~ c は,見積もり対象の難易度,開発要因の構成といった対象の
システムの特徴,そして,見積もりレベルによって決定される定数です。
なお,(ア) は標準タスク法,(イ) 類推(概算)法,(ウ) はファンクションポイント(FP)法の説明です。