ジョブズ持ち by おみず
やあ。
昨夜は早寝して,日本時間27時から始まるAppleの製品発表(間接的なustreamやtwitter)を見て大盛り上がり。皆の期待を裏切らず,噂ではiTabletだのiSlateだのiPadだの言われていたタブレットコンピュータはiPadとしてお披露目された。
カメラが付いていないだのFlashが非搭載だの拡張コネクタはDockだけかよとか,マルチタスク非対応とか,買わない理由をひねり出そうと思えば幾らでも出せるが,こいつは間違いなく素晴らしい。
それは,Appleが既に携帯電話を再構築してiPhoneを作り上げ大成功を収めている事を見ても分かる。いかに余計な物を載せず必要な物に注力するかという,尖ったApple製品に見える割り切りがiPadにも見える。
タブレットコンピュータ自体は何も珍しいものじゃない。WindowsのTablet PC Edition は一昔前の2005年からXP版が発売されている。その後のWindowsにもタブレットPCはサポートされているが,ご存じのように個人ユーザ向けには失敗に終わっている。それはマウスとキーボードを,スタイラスペンとソフトウェアキーボードに置き換えただけであり,何一つ特別なユーザー体験をもたらす代物ではなかったからだ。
WindowsのタブレットPCは,単にペン入力ディスプレイを備えただけのWindows PCだったのに対し,iPadはタブレット型Macではない。載っているOSはiPhone OSだ。
最近はどの携帯電話も実装しているタッチスクリーンだが,iPhoneのタッチスクリーンは使い勝手が良いからタッチスクリーンにしてある訳ではない。ハードウェアキーを無くす事によって,ソフトウェア次第で(そのアプリケーションに適した)どんなUIにでも変更を可能にする。それがその理由だ。
iPhone登場以前も(タブレットPCが登場するより前から),スマートフォンやPDAは存在し,MicrosoftのWindows Mobile(CE)搭載機は各社から発売されていた。ただ,Windowsの文法をそのまま持ち込んだにすぎず,使い勝手は良くはなかった。今回,AppleはiPhoneで行ったのと同じ手法で,タブレットコンピュータを再構築したのだ。
しかもそれはまたしても成功したかのように見える。iPhoneのあの3.5インチQVGAパネルですら無限の可能性を見せたUIが,iPadの9.6インチXGAの大パネルでは,どんな凄いアプリが出てくるのか,今は想像もつかない。
もし,あなたが仕様に記載されている電子コンパス,加速度センサー,環境光センサー,マルチタッチディスプレイなど,今となっては珍しくない何の変哲もない,デバイス群を眺めてるだけで凄いというイメージが沸き上がってこないのならば,それも無理はない。
まず,iPadの製品紹介ビデオを見るべきだ。これがいつか来る未来のイメージ映像ではなく,60日後に$499で手に入るユーザー体験だなんて俺は今でも信じられない。
comments