変更される京阪線3駅の駅名はどうあるべきか

桜坂。便り♪でも紹介されていましたが、
京都市内にある京阪電鉄の駅のうち、3つの駅の名称が10月19日から変更されるそうです。
「丸太町」「四条」「五条」が、それぞれ「神宮丸太町」「祇園四条」「清水五条」に。
変えるにしても、何故こんな名前になるのでしょうか。
コメント欄にもある通り、通り名を使う地名の法則が全く無視されてしまっています。

昨年プレスリリースを見たときに思ったことを改めて書いておきます。
*京都市内の京阪線3 駅の駅名を変更します 平成19年11月6日付(PDF)

一部を抜粋すると‥

今回、変更を決定した駅は①「丸太町」、②「四条」、③「五条」の3駅で、それぞれ、
①平安神宮に程近いことから「神宮丸太町」、
②全国ブランドの繁華街である祇園の中心に位置することから「祇園四条」、
③京都観光における訪問客第1 位の清水寺の最寄り駅であることから「清水五条」とします。
また、京阪線の約1km 西側をほぼ平行して走る京都市地下鉄烏丸線に、
これら3駅の現駅名と同名の駅が存在することから、
今回の変更により旅客の誤乗防止も図ります。

少々あざとい印象を受けてしまいます。それに余計に混乱の因となる様にも。
これも前述のコメント欄に寄せられてますが、結構離れてるやろ~という気がしますよね‥

なので、どのくらい離れているか、GoogleEarthの定規で測ってみました。 ||o(‘_’ 😉
場所がわかりやすいよう、GE上でピンを打ったり線を書いたりしています。

20080801

で、プレスリリースの文言に少々ツッコミ。
(1)「平安神宮に程近い」‥平安神宮は緑のエリアですが
 残念ながら最短ルートでも1.2kmほど歩かねばなりません。
 観光スポットなら御所(水色のエリア)の方がずっと近い。公共施設では京大病院。
 (→とは言っても御所なら市営地下鉄烏丸線の丸太町駅が近いし、
  私鉄ですから地下鉄にありがちな「丸太町京大病院前」などにはしづらいですね)
(2)「祇園の中心」‥概ね黄色のエリアですが、中心?いやいや端っこでしょ。
(3)「清水寺の最寄り駅」‥最寄り「駅」ではあるけれど。
 駅から最寄「バス停」の五条坂まで0.7km、清水寺まではさらに道なりに1km弱。(オレンジの線)

というわけで‥誤乗防止という目的はわかるものの、あまり釈然としません。
現状で地下鉄の丸太町と京阪の丸太町を間違えると1.1kmほどロスしますが、
平安神宮を目指していて、うっかり神宮丸太町に「誤乗」しても同じくらい離れてます。
ちなみに五条だと地下鉄と京阪は0.8kmほどの距離で、清水寺までは‥

まぁ鉄道駅だけに注意が向いているなら、
平安神宮に近い方の「丸太町」駅、清水寺に近い方の「五条」駅という認識になるのでしょうか。

しかし!
そもそも京都の町中の交差点は、縦横の通り名を繋げて表現されています。
「四条河原町」とか「八条油小路」などなど‥
例外は「百万遍」や「祇園」など、交差点そばの寺社仏閣の名称が元になっている様です。

ですが、今回捻り出された新しい駅名は、
「横の通り名×決して近くない観光地名」という
従来と似てる様で実は違うという変なルールになっていて、余計な混乱を生みそうです。

伝統的な交差点の表現を守って欲しいです。(むやみにルールの例外を増やさない)
どうも居心地が悪くて心がざわつきます‥。 q(‘へ’ )p

因みにこの1月に延伸された地下鉄東西線の終点「太秦天神川」も例外ですね‥
東西線なので縦の通り名「天神川」が使われています。
太秦が一応実体に即している分、まだましでしょうか。

単純に通り名のルールに従うなら、
京阪が通っているのは鴨川の東岸、「川端」通り。
交差点は「川端丸太町」「四条川端」「五条川端」となるでしょうか。

因みに京都市バスのバス停の場合は‥「○○京阪前」となっています。
*京都市交通局 – 市バス路線図 [PDF]

地下鉄烏丸線も、京阪本線・鴨東線も、それぞれ今の駅名に
「烏丸」、「川端」を付ければ誤乗も防げてそれで良い様な気がします。
地下鉄東西線が開通した際に、「御池」から「烏丸御池」に変更されましたし。
観光で訪れる人にも、それが一番わかりやすいと思います。

或いは‥
プレスリリースのPDFの2枚目に、3駅の住所が載っていますがそれを使って
「丸太町橋」「四条大橋」「五条大橋」にするのが良さそうです。

ここで、Wikipedia「川端通り」を見てみると‥
(詠み人知らずの情報は用法用量に充分気をつけないといけませんが)

また、道路開通から浅いため、他の京都の交差点のように
「川端三条」、「川端四条」、「川端五条」、「川端七条」とは呼ばず、
「三条大橋」、「四条大橋」、「五条大橋」、「七条大橋」と橋の名前で呼ばれる場合が多い。
または、かつて京阪電車が地上を走っていたころからバス停の名前として使われた
「三条京阪」や「四条京阪前」などという呼び名も地名として親しまれている。

*川端通り – Wikipedia

確かに三条なんかは「三条京阪」を使うことが多いですね。
そういえば地下鉄東西線は「三条京阪」駅ですし(京阪線は「三条」駅)。
「百万遍」や「祇園」と同様に定着してます。

京阪線の10月の駅名変更は、
大阪側の中之島線開業に合わせて実施されるのですが‥
「天満橋」と終点の「中之島」の間に「なにわ橋」「大江橋」「渡辺橋」という駅が開業するとか。

ここに解決のヒントがありました。(何

ならばこの際、
京都側も「丸太町橋」「四条大橋」「五条大橋」「七条大橋」に変更すれば良いのです! \(゜_゜ )

京阪線には現在、駅名に「橋」の付く駅が
「淀屋橋」「天満橋」「京橋」「古川橋」「丹波橋」「観月橋」「橋本」「唐橋前」の8つ。
*おけいはん.ねっと – 駅情報

これに新しく、
「なにわ橋」「大江橋」「渡辺橋」「丸太町橋」「四条大橋」「五条大橋」「七条大橋」の7つを加えれば‥

「日本で最も多くの駅に『橋』が付く鉄道」として話題を集め、
乗客がひっきりなしに押し寄せること間違いなしです。たぶん。 (´_` 😉

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