イギリスの子ども向けの小説ですが,日本の大人でも楽しめるストーリーです。
ストーリーの舞台は,とあるヨーロッパの国。ある日,選挙によって,「健全健康党」が当選したことから物語は始まります。
「健全健康党」はその名の通り,国民の健康を目指しているのですが,
なんと,チョコレートを初めとする甘い物の所持と飲食が完全に禁止される法律を制定しました。
そこで,「チョコレート」と「自由」を取り返すべく,子ども達が水面下の戦いを繰り広げます。
なぜ,そのような政党が選挙で選ばれたかというと,政治への無関心から選挙に行かない人が増え,
ごく少数の投票に行った人もなんとなく「健全健康党」に投票していまい,
結局,「健全健康党」が多数派になってしまったようです。
もしかするとこの本の著者は,選挙の投票率の少なさへの警告を伝えたかったのかもしれません。
ストーリーはさておき,中々面白い装幀の本です。
目次の背景色はチョコレートの色と模様になっており,
なんと,本文の文字までもがチョコレート色となっています。
(流石にチョコレートの香りはしませんが・・・)