「晴子,晴子ーっ!」
ふいに声をかけてきたのは親友の彩子だった。
彩とは小学校からずっと一緒,
スポーツ万能の活発な晴子とは対象的におとなしい子だ。
おとなしいというよりも,ちょっと変わったといったほうがよいかもしれない。
小学校の頃は昆虫採集に夢中になっていたし,プラモデルなんかも作っていた。
最近ではパソコンにはまっているらしく,高校2年生の夏には自作のパソコンを
夏休みの課題として持ってきた。
普通ならぜんぜんかみあわなそうな2人だが,
なぜか彩とは気があったし,一緒にいてとても楽しかった。
晴子は彩に誘われて中3のときに少しだけ通った。
「面白い先生がいるから,来てみてよ~」
ぜんぜん行く気などなかったのだが,
満面の笑みで言われるものだから,
「見学も出来るの?1回だけなら・・・。」
と言って見に行った。
(つづく)
大盛り上がりでした!「セイサク君開発物語」