KCGブログ小説・「おとといの春」 14

“日本で最初のコンピュータ教育機関”

この言葉が真っ先に目に飛び込んできた。

できたのは1963年。

今年で45年だから,お母さんより少し年下だ。

陸上部で1番を目指していたから

「日本で最初」というフレーズがなんだか気に入った。

それにしても,イメージしていた専門学校の

パンフレットとは違う。

びっしり文章がつまっていて,どちらかというと

大学のパンフレットのようなかんじだ。

それもまた,心地よかったりした。

そしてそのページにぶつかった・・・。

(つづく)

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KCGブログ小説・「おとといの春」 13

「何を見てるの?」

「あっ,これは・・・」

照れくささもあって,手にした入学案内を

さっと引っ込めた。

「何,何?見せてよ~。あっ,これか~」

「知ってるの?」

「うん,前にもらったんだけど,なんだか字が小さいし,

難しくてー」

「へ~」

彩が読んでいたのが分かって,

自分も読んでみようかなと思った。

(つづく)

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KCGブログ小説・「おとといの春」 12

中学生にこんなことを言うなんて・・・と思ったが,

普段はそんな話ができる友達もいないのかなと

思って聞いていた。

「まだ早いかもしれないけど,古典をしっかり読んだほうが

いいんだよ。そこらのベストセラーは面白いかもしれないが,

1年もしたら消えるだろ?

でも古典として残っているものは,何百年,ものに

よっては何千年と人類の批判に耐えて読み継がれてきたんだ。

それだけでもすごいでしょ?

ずっと読んできたということは,みんなが共感できる部分が

あるんだよ。いつかチャレンジしてごらん。」

このときは分からなかったが,あとになって少しずつ

分かってきた気がする。

専門に勉強する気にはならなかったけれど,

読むのは今でも好きだし,なんだか賢くなった気がする

から不思議だ。

・・・この先生にはまたあとで登場していただくとして

入学案内の話に戻ろう。

(つづく)

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KCGブログ小説・「おとといの春」 11

「んで,どんな本がいいかと言うと・・・」

先生はかばんから1冊の本を取り出した。

薄いけど漢字ばっかり。

読み込んだらしく,本の角は折れ,ボロボロになっていた。

「さんきょうゆびき?」

「ハハハ,“さんごうしいき”って読むんだよ」

漢字では三教指帰と書く。

空海が書いた本だそうだ。

18歳で書いたとか,何とかと何とかと何とかを比べて

これがいいんだ! と言った画期的な本だとか,

こっちのことなどおかまいなしに,よどみなく熱く語っていた。

(つづく)

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KCGブログ小説・「おとといの春」 10

読書については面白いことを言っていた。

「今,自分が読んで面白いと思うような本を読んでいても

あんまり力はつかないよ。

ぜんぜん意味が分からない,眠くなるような本のほうがいい。

筋トレと一緒。軽々持ち上げるものではトレーニングには

ならないでしょ?」

あまりピンとは来なかったが,筋トレのたとえで

少し分かった気がした。陸上の練習も一緒だ。

ジョグばかりしていても,楽しいけれど速くなれない。

速くなろうと思ったら限界に挑戦していく必要がある。

勉強もスポーツも,どこか共通するものがあるように

思っていたから,なんとなく納得した。

(つづく)

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KCGブログ小説・「おとといの春」 9

なぜ漢文や和歌が好きになったかというと

例の先生の影響だ。

「国語力をつけるには,読書をすることと日記を書くこと。

この二つが大事だよ。」

日記はこのとき以来,毎日つけている。

コツは「どんなに短くてもいいから毎日書くこと」と

教えてもらった。

「何もないときは夕食のメニューでもいいし,

“疲れた。以上,今日はおしまい。”でもいい。

とにかく毎日書くことが大事なんだよ!」

初めはちょろちょろだったが,続けていくと

いろいろ書きたいことが出てくるから不思議だ。

今では,気がつくと3ページなんていうこともある。

ノートも3冊目になった。

恥ずかしくて,とても読み返す気にはならないが

大事な宝物だ。

(つづく)

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KCGブログ小説・「おとといの春」 8

晴子は国語は得意ではなかったが,

漢文や和歌は好きだった。

言葉のリズムがいい。

論語の「子の曰く,・・・」なんて暗記しては口ずさんでいた。

一番好きな和歌は

「四方(よも)の海 みな同胞(はらから)と思う世に など波風の 立ち騒ぐらむ」

というものだ。

日本が日露戦争に突入していたとき,

明治天皇が読まれた歌だ。

この歌に感動したアメリカのセオドア・ルーズベルト大統領が

戦争をやめさせるように働きかけ,日露戦争は終結した。

「世界中,みんな仲間のはずなのに

なんで波風が立って騒いでいるんだろう」

そんな意味の歌だ。

テロやら殺人やらのニュースばかりが目につく。

そんなのを目にするたびにこの歌を思い出す。

「みんな分かり合って仲良くなればいいのに。

平和な世の中が来たらいいのに・・・」

(つづく)

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KCGブログ小説・「おとといの春」 7

その塾で出会った先生は,ブサイクとまではいえないが

女の子に持てそうなタイプではない,男の先生だった。

本人は「彼女くらいおるで~」と言っていたが,

どうもあやしい。

で,受けた授業は国語だった。

晴子は文系だったが,国語はあまり得意ではなかった。

「何を教わるのか,よく分からない。

塾で国語って何を教えるの?」

普通にそう思っていた。

先生の名前は仮に「サンタ」としておこう。

サンタは開口一番,「国語の力をつけるうえで,何が大事だと思う?」と

晴子に聞いてきた。

「えっと・・・(いきなりなんだよ・・・)」

(つづく)

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KCGブログ小説・「おとといの春」 6

「晴子,晴子ーっ!」

ふいに声をかけてきたのは親友の彩子だった。

彩とは小学校からずっと一緒,

スポーツ万能の活発な晴子とは対象的におとなしい子だ。

おとなしいというよりも,ちょっと変わったといったほうがよいかもしれない。

小学校の頃は昆虫採集に夢中になっていたし,プラモデルなんかも作っていた。

最近ではパソコンにはまっているらしく,高校2年生の夏には自作のパソコンを

夏休みの課題として持ってきた。

普通ならぜんぜんかみあわなそうな2人だが,

なぜか彩とは気があったし,一緒にいてとても楽しかった。

晴子は彩に誘われて中3のときに少しだけ通った。

「面白い先生がいるから,来てみてよ~」

ぜんぜん行く気などなかったのだが,

満面の笑みで言われるものだから,

「見学も出来るの?1回だけなら・・・。」

と言って見に行った。

(つづく)

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KCGブログ小説・「おとといの春」 5

それは専門学校の案内だった。

「こんな進学校に,場違いな・・・。」

そう思ったが,なんとなく気になったので手に取った。

表紙には建物の入り口らしき写真が載っている。

それが北山の杉をイメージして作られた

柱であることは,あとで知った。

専門学校=ビルのイメージだったが,

ちょっとおしゃれなかんじがした。

歴史の時間で誰もが習う,ギリシアの神殿を

思い浮かべた。

「あれはエンタシスだったかな?

交流などないはずなのに,法隆寺の柱も

同じような構造になっていたはず。

聖徳太子さんか・・・」

(つづく)

いよいよ明日!「セイサク君開発物語」

「NAIS特別講演会」

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