VMwareは仮想コンピュータでありながら DirectX 9.0c のハードウェアアクセラレータ(Pixel shader 2.0)を仮想コンピュータ内で動かす事が出来る。
ということは,仮想コンピュータ上でDirectXを使ったゲームが一応動くということ。
私の環境でどこまで動くか試してみた。
環境:
OS: Ubuntu 8.04 デスクトップ(32bit版)
本体:NEC Express5800/110Geに以下のパーツを搭載
CPU:Core2 Quad Q8400 2.66GHz FSB:1333MHz L2:4MB
RAM:4GB (DDR2-800 ECCなし 2GBを2本でDual Channel)
Video:ASUS EN7600GS SILENT 256MB(NVIDIA GeForce 7600GS) 改造してPCI Express x8化し,動作時の接続幅はx4。 中古で2,000円で買ったファンレスモデル。消費電力と性能のバランスがよいモデル。2006年当時でもミドルクラスなので,今となっては性能は低い。地デジやブルーレイをみるためのHDCP非搭載・・・。ゲームも地デジもブーレイ鑑賞にも使わないが,Ubuntuで動くCompizという3Dデスクトップを快適に使うためなので,これで十分と判断。(最新とか高額・高性能なもので快適に動くのは当たり前。いかに安く,かつ低消費電力でどれだけ高性能に出来るかが重要。今は「不景気」でかつ「省エネの時代」である。)
参考:ASUS公式サイトのニュース(2006年3月22日) http://www.asus.co.jp/news_show.aspx?id=2633
ディスプレイ解像度 1440×900で32bitカラー DVI接続
VMwareとWindowsは多少高速化チューニングしてある。詳しくは「UbuntuでVMware上のWindowsXP起動時間」を参照。
この環境で VMWare を使い WindowsXPを動かし,そこでDirectXを使う。
NVIDIA GeForce 7600GSは少し古いうえに,当時でもミドルクラスの性能なため,VMware上じゃなくても最新のゲームはすこし厳しい。なので少し古いめのゲームのベンチマークソフト FF XI-ベンチマークを動かしてみる。
FF XI ベンチマークはこちら: http://www.playonline.com/ff11/download/media/benchmark01.html
結果,
低解像度モードで 3100前後となった。
これなら,高解像度モード(1024×768)で普通に動かすことができることが分かる。
高解像度モードでも動かしてみる。
高解像度モードで 2000前後のスコアとなった。
それだったら,これなら??
・・・Ubuntu 8.04 には,Compizという3Dデスクトップがあるのでそれを使いながら。
1440×900のディスプレイでCompizの3Dデスクトップを動かし,それでVMwareでWindowsXPを動かしてそのWindowsXPでFFXIベンチを高解像度モード(1024×768)で動かしている。
ベンチマークはSCORE= 1848-H と出ているのが分かる。
CPU使用率は半分ぐらい。4コアとも全て35%から50%未満程度を推移。すべてのコアが使用中になるものの,1つも50%を越えることがない。
システム全体としては50%未満のCPU使用率。他の作業が普通に出来る。CPUの性能は余っているのでビデオカードの性能が足をひっぱっているみたいだ。
なお,実機で行うと低画質で8407,高画質なら5890となった。
CPUのコア温度はそれぞれ 51度 46度 47度 43度。(4コアCPUなので,温度も4つある。CPUファンの回転数は1,900rpm)
45nmプロセスCPUの温度センサーは,誤差が多いらしいので参考程度だが,それでもかなり低い。(夏であまり冷房効いてない状態です。アイドリング時は37度前後) 熱対策で HDDの前方と,グラフィックボード前方にそれぞれファン追加(92mm角25mm厚1,600rpm)。
なお,GeForce7600GSのコア温度は51度前後。(アイドリング時は47度)
このクラスのゲームならばUbuntu 8.04の3Dデスクトップを使ったまま,VMwareのWindowsXPでDirectX(3D)を使うゲームが普通に使えることが分かる。
これなら,Core2 Duo 2GHz前後の性能でも動くだろう。