KCGブログ小説・「おとといの春」 8

晴子は国語は得意ではなかったが,

漢文や和歌は好きだった。

言葉のリズムがいい。

論語の「子の曰く,・・・」なんて暗記しては口ずさんでいた。

一番好きな和歌は

「四方(よも)の海 みな同胞(はらから)と思う世に など波風の 立ち騒ぐらむ」

というものだ。

日本が日露戦争に突入していたとき,

明治天皇が読まれた歌だ。

この歌に感動したアメリカのセオドア・ルーズベルト大統領が

戦争をやめさせるように働きかけ,日露戦争は終結した。

「世界中,みんな仲間のはずなのに

なんで波風が立って騒いでいるんだろう」

そんな意味の歌だ。

テロやら殺人やらのニュースばかりが目につく。

そんなのを目にするたびにこの歌を思い出す。

「みんな分かり合って仲良くなればいいのに。

平和な世の中が来たらいいのに・・・」

(つづく)

大盛り上がりでした!「セイサク君開発物語」

「クルマ・バイク好き集まれ!」

KCG AWARDS 2008

京都コンピュータ学院 & 京都情報大学院大学

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KCGブログ小説・「おとといの春」 7

その塾で出会った先生は,ブサイクとまではいえないが

女の子に持てそうなタイプではない,男の先生だった。

本人は「彼女くらいおるで~」と言っていたが,

どうもあやしい。

で,受けた授業は国語だった。

晴子は文系だったが,国語はあまり得意ではなかった。

「何を教わるのか,よく分からない。

塾で国語って何を教えるの?」

普通にそう思っていた。

先生の名前は仮に「サンタ」としておこう。

サンタは開口一番,「国語の力をつけるうえで,何が大事だと思う?」と

晴子に聞いてきた。

「えっと・・・(いきなりなんだよ・・・)」

(つづく)

大盛り上がりでした!「セイサク君開発物語」

「クルマ・バイク好き集まれ!」

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最強においしい、京都駅の立ち食いそば

そば

JR京都駅のホームにある立ち食いそばや「麺屋」。

ここのかけそば(220円)がおススメです。

無料の天かすをこんもり(といっても多すぎると

脂っこくなるので注意)入れて,その上から

七味唐辛子を7,8振り。

七味が多そうですが,全然気になりません。

だしもしっかりとした味があっておいしいです。

(以前,大阪駅にある麺屋で食べたら味がしなかった・・・。)

滋賀方面(2,3番線)と大阪方面(4,5番線)の両方に

あるのですが,おススメは滋賀方面です。

何が違うかというと,天かす。

大阪方面は上品な細かいものですが,

滋賀方面は大きなかたまりがごろごろあります。

で,大きなかたまりを見つけたら,迷いなく入れましょう。

適度にふやかすと,「あれ?今日はちくわサービスか?」

というくらい,歯ごたえもあっておいしいです♪

(写真は天かす細かいバージョンです・・・。ごめんなさい)

その他,いろいろな駅のお店を試しましたが,

今のところ,京都駅滋賀方面が一番デス☆

JR京都駅をご利用の際は,ぜひお試しください!

P.S. 朝は朝定食(300円)がいいです。かけそばに

ごはんと生たまご,こんぶの佃煮がついてきます~。

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セイサク君,KCGに見参

今日はついにNAIS講演会!

ムラタセイサク君がKCGにやってくる日でした。

朝から準備に大慌て。休む暇もなく,あれこれやっているうちに

ついにセイサク君が登場!

身長50センチ,体重5キロのかわいらしい(!)ロボットです。

そう,かわいいというのがぴったりだな~と思いました。

しかし詰め込まれた技術はすごい!

講演では深い技術的な話までたっぷり話してくださいました。

最後のデモでは,ステージ前にたくさんの人が!

みんな携帯で写真をとったり,大人気でした。

みなさんが楽しんでくださっている様子を見て,

とてもホッとしました。

直前に準備したビデオカメラも大活躍してよかったです。

来てくださったみなさん,ありがとうございました!!

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KCGブログ小説・「おとといの春」 6

「晴子,晴子ーっ!」

ふいに声をかけてきたのは親友の彩子だった。

彩とは小学校からずっと一緒,

スポーツ万能の活発な晴子とは対象的におとなしい子だ。

おとなしいというよりも,ちょっと変わったといったほうがよいかもしれない。

小学校の頃は昆虫採集に夢中になっていたし,プラモデルなんかも作っていた。

最近ではパソコンにはまっているらしく,高校2年生の夏には自作のパソコンを

夏休みの課題として持ってきた。

普通ならぜんぜんかみあわなそうな2人だが,

なぜか彩とは気があったし,一緒にいてとても楽しかった。

晴子は彩に誘われて中3のときに少しだけ通った。

「面白い先生がいるから,来てみてよ~」

ぜんぜん行く気などなかったのだが,

満面の笑みで言われるものだから,

「見学も出来るの?1回だけなら・・・。」

と言って見に行った。

(つづく)

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KCGブログ小説・「おとといの春」 5

それは専門学校の案内だった。

「こんな進学校に,場違いな・・・。」

そう思ったが,なんとなく気になったので手に取った。

表紙には建物の入り口らしき写真が載っている。

それが北山の杉をイメージして作られた

柱であることは,あとで知った。

専門学校=ビルのイメージだったが,

ちょっとおしゃれなかんじがした。

歴史の時間で誰もが習う,ギリシアの神殿を

思い浮かべた。

「あれはエンタシスだったかな?

交流などないはずなのに,法隆寺の柱も

同じような構造になっていたはず。

聖徳太子さんか・・・」

(つづく)

いよいよ明日!「セイサク君開発物語」

「NAIS特別講演会」

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KCGブログ小説・「おとといの春」 4

晴子も普通に国立大学に行こうと思っていた。

周りもみんなそうだったし,特にこれといってやりたいこともなかった。

人に流されるのは好きではないたちだったが,

こればかりはしかたがないことと思ったし,

高校生ではっきり将来像を決めている人だって,

口ではいろいろ言っていても将来どうなるかは

わからないじゃないかと思っていた。

周りも進路について考え始めて,クラス全体がそわそわし始めた頃だった。

1冊の白い分厚い冊子を偶然見つけた。

それが晴子の心をひきつけ,大きな決断をさせることになるなんて

夢にも思わなかった。

(つづく)

「セイサク君開発物語」

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KCGブログ小説・「おとといの春」 3

晴子は高校3年生,この4月からは京都にある

コンピュータの専門学校に通う予定だ。

高校は,地元で一番の進学校に通っていた。

成績はいつもトップクラスだったので,例に漏れず

晴子も国立大学を目指すものと誰もが思っていた。

陸上部に入っていて,県大会ではいつも1位か2位だったし,

近畿大会でも必ず決勝には残っていた。

頭がよくてスポーツ万能,そのうえかわいかったから

男子にはよくもてた。

ラブレターもたくさんもらった。

けれど,サバサバした性格がわざわいしたのか,

それともそんな風に装っていたのか,

興味の対象はもっぱら陸上で,仲の良い男子の友達はいたが,

ボーイフレンドはいなかった。

勉強は,そんなに頑張らなくてもそこそこ良い成績が取れた。

こんなかんじだったから,「専門学校に行く」と言ったときは

みんなが驚き,反対した。

(つづく)

「セイサク君開発物語」

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KCGブログ小説・「おとといの春」 2

少し残念に思いながら,私は少し古くなった目覚まし時計を止めた。

使い始めて,もう6年になる。

中学校に上がったときに,大好きなおばあちゃんに買ってもらった

思い出の時計。

買ってもらったばかりの頃は,意味もなくアラームをかけては

ベルを鳴らしてお母さんによく怒られた。

おばあちゃんには電話でベルの音を聞いてもらった。

おばあちゃんはうれしそうに笑ってくれた。

「晴子ーっ,起きてるの~?」

いつもと同じおかあさんの声がする。

「はい,はい,今行きますよー」

つい最近までまともな返事などする気も起きなかったが,

ようやく今までと同じように家族としゃべれるようになったところだ。

(つづく)

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KCGブログ小説・「おとといの春」 1

ある日の朝,目が覚めると外は一面の雪だった。

山から吹き込む風が,寝起きの顔を打ち,

一瞬にして夢から現実へと戻してくれた。

隣の家の犬も,寒そうに犬小屋にこもっている。

いつもと変わらない朝を迎えたようだが,

いつもと違う朝だった。

朝の空気を胸いっぱい吸い込み,

これからの夢に思いをはせて,

思いっきり伸びをしていると,

その思いを元に戻すかのように

目覚まし時計がけたたましく鳴った。

「ジリリリリリリー」

今日は寒かったせいで,いつもより早く目が覚めたのだった。

(つづく)

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