マリア様がみてるリトルホラーズ (コバルト文庫 こ 7-62)
さて、ちょっと乗り遅れましたが、7月1日発売された「マリア様がみてる リトルホラーズ」の感想です。
基本的に短編集ですが、ここでは、「短編」の部分を除いて、
いわゆる薔薇の館の住人による本篇…というか、
のりしろ?の部分の感想だけ述べます。
短編の「チナミさんと私」「ハンカチ拾い」「ホントの嘘」「ワンペア」「胡蝶の夢」などに興味のある方は、
どこか別のブログなどを見てくださいー
ちなみに、個人的に短編の中のピカ一は「ハンカチ拾い」です。
というわけで、リトルホラーズの感想ですね。
基本的に、薔薇の館に、ちょっとしたミステリアスなことが起きている、
そのすべてを、この春、ロサ・フェティダ・アン・ブゥトン成りたてホカホカな
有馬菜々ちゃん目線で語った…って感じですね。
どんなミステリアスなことが起こったかというと、
まあ、簡単に言えば、「とある居るべき人が居るべき時に、居なくなった」ということです。
で、ロサ・フェティダ・アン・ブゥトンはその「ある人」を探しに、
リリアン女学院の中に駆け巡る歩きまわる…ということですね。
描写されている時期は四月末、
時間帯は、放課後から少し暗くなり始めた夕方。約1.5時間くらい…じゃないでしょうか?
テキストのボリュームは約70ページ。
その間、ロサ・フェティダ・アン・ブゥトンは、他の薔薇の館の方や、
新聞部の方などのおなじみな面々と話をして、
その「居なくなった人」の居場所を突き止めていく…という感じですね。
一応、登場順はこんな感じ。
ロサ・フェティダ・アン・ブゥトン(黄薔薇のつぼみ):有馬 菜々
→ロサ・ギガンティア・アン・ブゥトン(白薔薇のつぼみ):二条乃梨子
→ロサ・ギガンティア(白薔薇さま):藤堂志摩子
→新聞部編集長(前部長):山口真美
→ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン(紅薔薇のつぼみ):松平瞳子
→ロサ・キネンシス(紅薔薇さま):福沢祐巳+ロサ・フェティダ(黄薔薇さま):島津由乃
ここで、リトルホラーズに出る各キャラクターについて、感想を述べます。
ロサ・フェティダ・アン・ブゥトン(黄薔薇のつぼみ):有馬 菜々
一年生にして、ブゥトンになってしまった大物。
一年生ブゥトンだけなら、志摩子様という前例もあるのですが、
こちらは入学前から妹になってしまったので、入学式の時点ですでにブゥトンというのは、最速記録かも?
今までは、基本的に由乃目線で見る、菜々ちゃんの外面しか描画されませんでしたが、
今回は主役となり、内面のことも少しずつですが、露わになってきています。
作中の中では、寂しさで涙ぐんだりする弱い一面も見せ、意外と怖がりな一面もありました。
怖いものは怖いのですが、相変わらず好奇心のほうが強いので、突き進んでしまいます。
ロサ・ギガンティア・アン・ブゥトン(白薔薇のつぼみ):二条乃梨子
珍しく落着きがありません。自分の記憶に自信がなかったりします。無論、そうなった理由があります。
挿絵の枚数は2枚(一枚はソロ、もう一枚は志摩子様と一緒)。
ソロの挿絵の乃梨子は必見!日本風のホラーの定番ですね!?(*゜ー゜)
ロサ・ギガンティア(白薔薇さま):藤堂志摩子
登場する時は、かすかな甘い匂いがする、最も薔薇さまらしい薔薇さま。
ある理由で、髪をちょっとポニーテール風に結びました。
個人的に、これはかなり似合います。
この乃梨子と一緒の挿絵は、かなりイイ!です。
新聞部編集長(前部長):山口真美
登場時間短め。
部長じゃなくなった今でも、彼女は新聞部のトンです。
ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン(紅薔薇のつぼみ):松平瞳子
登場する時、かすかな花の匂いがする。紅薔薇ブゥトンも板がついてきたか?
全体的にインパクトうすめ。
が、瞳子お嬢様、また「トイレ」ネタ、されてしまいました。
祐巳様との絡みは、絶滅的に、ほとんどありません( TДT)
ロサ・キネンシス(紅薔薇さま):福沢祐巳
薄暗い部屋からの登場。
ベストタイミングで、何気に発する殺し文句で人をクラクラさせます。
そういう意味では、貫禄がついて、先々代の蓉子様に似てきたかも?
今回は、菜々ちゃんをクラっとさせました。(*゜ー゜)v
ロサ・フェティダ(黄薔薇さま):島津由乃
薄暗い部屋からの登場その2.
祐巳様と一緒で今までと変わらぬ仲良しこよしです。
ちょっとDQNな激しいお方…ということも変わりありません。
三年生になっても、黄薔薇さまになっても、特に大きな変化が見られず、
これぞ我々のアイドル、由乃サマです!
菜々ちゃん曰く、「なぜこんな人が薔薇様になれたんだろう」と…。
令ちゃんとの他愛のない口喧嘩を、菜々ちゃんとするようになった模様。
しかし、菜々ちゃんは生意気なことに反論してきます。
が、それはそれで先輩の余裕で軽くかわしながら、スールライフを楽しんでいるようだ。
と、まあ、こんな感じですね。
個人的に、結構楽しめましたが、出来れば短編集ではなく、
書き下ろしの薔薇の館の住人らのエピソードを見たいなーっと思ったりします。
しかし、まあ、今回の場合、「のりしろ」の部分の分量もそれなりにあるし、
実際に楽しかったので、たまーには、いいかもしれませんね。
とりあえず、衝撃的な「ハロー・グッバイ」の「了」から、
無事連載が再開されたことですし、これからのマリみてに、目が離せませんね!