台湾に居る間は、ネット環境はあんまりよくなかったので、
長い記事を書くはちょっと困難でした。
本来ならもっと早く書きたかったのですが、日本に戻ってからの投稿になりました。
台湾では、今回のモーラコット台風の被災は、「八八水災(水害)」とも呼ばれています。
これは、台風上陸が8月8日から…です。
台湾の台風による水害は、もっとも有名なのは50年前の八七水災(水害)。
これも文字通り、8月7日に起こった水災(水害)です。
「87水災(水害)」については、ぉぅぇぃは昔から、台湾に水害があるたびに、
ぉぅぇぃ母から色々聞かされています。
浸水がすごくて、母は数日の間、ずっと家の屋上をしがみ付いてたとか、
母の祖母(ぉぅぇぃの曾祖母)がお米とお金を蓄えた大事な壷が流されたとか、
親戚の誰々の家も丸ごと流され、大変なことになったとか、色々ありました。
今回のモーラコット台風による八八水災(水害)は、
八七水災(水害)の被害を超えていると言われています。
当初、台湾政府の見解では、それを下回る…という判断だったけどね。
ぉぅぇぃ家や親戚らは、幸い住んでいる地域は台風に直撃されなかったので、
さほど被害を受けていません。
大きく被害を受けたのは、基本的に台湾南部、特に山岳地域のほうです。
一週間ほど台湾に滞在したので、毎日毎日被災の現場のニュースを見ていました。
一週間見ましたが、水災(水害)の被害報告が途切れることがありませんでした。
今回の台風による水害は、日本ではどのレベルの報道がされたかは分かりませんが、
とりあえず、ぉぅぇぃなりに、今回の被害の大きさについて、
台湾のインターネット上のリソースどを使って、説明したいと思います。
日本人の皆様も、よろしかったら、少しでも良いので、
寄付や募金などのご協力していただけましたら幸いです。
良く分からない組織の義援金口座よりも、台湾政府が関わっているこの口座のほうが、
確実で安心できると思います。義援金口座は下記の通りです。
口座名:台北駐日經濟文化代表處 台湾台風八号水害義援金口
(タイペイチユウニチケイザイブンカダイヒヨウシヨ タイワンタイフウハチゴウスイガイギエンキングチ)銀行名:みずほ銀行
支店名:白金出張所 (店番号:044)
口座番号(普通口座):1520468
1.倒壊したホテル:
このホテルは、川辺のホテルではありません。
ホテルは川辺から百メートル以上離れています。
ホテルと河の間は、二車線の道路やコンビニが入っている普通の建物などもありましたが、
土砂崩れで、このホテルを川辺側に押し進み、
最終的に、河に流れている洪水がホテルを倒しました。
↓ホテルの位置関係図
(*知本溪潰堤 沖倒金帥飯店からの引用)
2.丸ごと消えた小林村
動画に出てきた平らの土地の下に、推定398人が埋められています。
↑衛星写真による台風前後の比較。
3.流されるマイホーム(台東太麻里)
人は避難できたものの、鉄筋コンクリートの自宅は、洪水に流されていきます。
そのほかにも色々ありますが、とりあえず、インパクトの強いものだけ列挙しました。
今回の台風で、もっとも感じたのは、台湾社会のIT化による民間の救助・援助活動です。
ここでは、そのいくつかを紹介します。
PTT(会員制の掲示板システム、2chとmixiが合体したようなもの)の
メンバーによるボランティア活動。
PTTは台湾最大のネットコミュニティです。若者や大学生ユーザが多い。
今回は被害が少なかった台北のユーザの呼びかけで、台北近辺のユーザらが集まりました。
活動の一部の動画
ちなみに、本来なら、PTTは「ウェブ」サイトではありません。
何か違う…って説明するのはちょっとテクニカルの問題になりますが、
プロトコールはポート80のhttpではなく、ポート23などのtelnetを利用しているものです。
実は、これは今でも台湾の掲示板システムの主流です。
ADCT台灣數位文化協會が主導し、
数百人が協力し、twitterなど経由して、最新の被災情報を集めるウェブサイト:
→情報収集用のtwitterのtaiwanfloodアカウント
どのスポットにどれくらいの量の物資が届いて、何が足りないかを、
このウェブサイトで確認できます。
twitterだけではなく、plurk.comも使われました。
このシステムでは、plurkに投稿されたモーラコット台風関連の記事を自動に集め、発信します。
ちなみに、plurkを利用しているのは民間だけではなく、
被災された台南の県知事の「蘇煥智」も、
自分のplurkアカウントを使って、県民へのサポートをしている。
グーグルマップを利用した被災状況情報収集サイト
↓グーグルマップの画面
地図上で被災状況をビジュアルで確認できます。
さらに、グーグルマップの情報はグーグルアース上でも利用できます。
↓グーグル・アースの画面
(*谷歌地球Google Earth 如何應用在水患救災上?からの転載)
グーグルアースを利用するために、
若干のノウハウが必要ですので、紹介記事だけを載せます。
情報交換用の用掲示板:
この掲示板では、助けが必要としている人と、ボランティアをやりたい人のマッチングや、
不足している物資と、物資を提供したい人のマッチング、
「どこどこで誰々が失踪した、誰か見なかった?」、「私は無事です」のメッセージ交換…
などが出来ます。
資材についても、普通の衣食や医療用品だけではなく、
例えばトラックを持っている人や、土木建設機械を持っている人も声を上げている。
ボランティアについても、普通の協力者だけではなく、
法律相談、翻訳、医者、カウンセラー、台風による孤児の身元引き取りたい人などが居ます。
そのほか、自分の町に戻って、被災の状況を撮影し、
YouTubeなどに載せる一般の民衆も居ました。
これらの情報は、台湾のテレビニュースに引用されたり、
現地の情報を伝えるために利用されています。
後、救済活動とはちょっと違うのですが、
日本のアマゾンや楽天に相当するPCHomeは、
直接被害を受けたところに、購入した義援品を届いてくれるサービスを提供しています。
このように、ITは台風の救援にも役立っています。
最後に、被災した人々の写真を集めたウェブサイトと共に、
もう一度義援金口座の情報を掲載します。
→Typhoon Morakot:The Big Picture
(*Typhoon Morakot:The Big Pictureからの転載)
口座名:台北駐日經濟文化代表處 台湾台風八号水害義援金口
(タイペイチユウニチケイザイブンカダイヒヨウシヨ タイワンタイフウハチゴウスイガイギエンキングチ)銀行名:みずほ銀行
支店名:白金出張所 (店番号:044)
口座番号(普通口座):1520468
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