家電量販店の価格交渉・値引きシステムは経済学の価格差別の一種か?

さ‐べつ【差別】
〘名〙スル

あるものと別のあるものとの間に認められる違い。また、それに従って区別すること。「両者の—を明らかにする」

取り扱いに差をつけること。特に、他よりも不当に低く取り扱うこと。「性別によって—しない」「人種—」

⇨しゃべつ(差別)

(Mac OS Xがハンドルしてきた国語辞書より)

まあ、差別とか、格差とか、最近非常によく使われている言葉ですね。

この「差別」に「価格」をつけると、経済学の用語となり、

全く別の意味になります。

価格差別

ある独占企業が、異なる市場において需要弾力性が異なるため、同一製品であっても市場ごとに異なる価格を設定することを、価格差別 (price discrimination) という。その製品に対する需要の価格弾力性の小さい市場においては、大きい市場におけるよりも、価格は高く設定される。このような分断された市場での価格差別は、需要側を需要の価格弾力性の異なるグループに区別することが可能であり、供給側の独占が可能であり、裁定取引が不可能であることをその条件とする。

http://ja.wikipedia.org/wiki/独占」より。

Wikipediaでは、ちょっと小難しい言葉を使って説明しているのですが、

簡単に言えば、「高い値段でも買う人には高い値段で買ってもらって」、

「低い値段でしか買わない人には低い値段で買ってもらう」…ですね。

よく言われるのは、例えば「学生割引」。

学生は比較的にお金を持っていないので、価格の変動には敏感です。

従って、安い値段を設定することで、購買者数の増加を期待できます。

そして社会人は比較的にお金にゆとりがありますので、

価格には学生ほど気にしないのですね。

その場合、安く売っても、それほど売上の増大に繋がりません。

それなら、高い値段で売ったほうが、全体的に儲かる…ということです。

このような状態の中、「学生」「非学生」のような身分で市場を切り分けることで、

「学生なら安く」「社会人なら高く」のような戦略で、

最大の利益をゲットしようとするのですね。

ほかの身近な例と言えば、ホットペーパーのクーポン。

価格に敏感ではなく、割引を気にしない人なら、クーポンが無くでもお店に行きます。

そして比較的に価格に敏感な人は、一生懸命割引クーポンを探すのですね。

この場合、安売りクーポンをゲットしてきた人には、安い値段。

クーポンを探そうとしないセレブ(?)的な方には、高い値段。

これによって、飲食店は最大な利益をゲットしようとしています。

これも一種の価格差別ですね。

あと、そうですね。

有名なところで言えば、オンシーズンとオフシーズンの宿泊プランの値段差、

ゲームの通常版と廉価版などがありますね。

さて、今日の本題に入ります。

日本の大手家電量販店は、値引き・価格交渉が可能…というのが常識のようです。

先ほどのクーポンの例と同じように、

価格に敏感で、値引きをするような人には安く、

価格に鈍感で、値引きをしなくでも買うような人には高く…

のような理屈が成り立つように見えます。

が、割引クーポンと値引き交渉に一つ、非常に大きな違いがあります、

クーポンを持参した場合、必ず割引きが出来るのですが、

値段交渉の場合、値引きを持ちかけても必ず値引きをゲット出来るとは限りません。

んで、今日はなぜこんな話題にしたかというと…、

ぉぅぇぃはこの大手家電量販店の値引き可能…ということで、

家電量販店で値引きされている(と知らされた)商品を、ほとんど購入していません。

いや、正しく言えば、「購入できない」のだ。

なぜかというと、ぉぅぇぃは値引き交渉に下手…なのか、

あるいは何かのコツを掴んでないのか、京都に来てから10年以上経ちますが、

値引き交渉はほとんど成功したことがありません。

他の人よりも交渉額が少ない…ではなく、

交渉することで、一円以上の値下げをゲットした経験がありません。

ぉぅぇぃはいつも、値札通りの値段でしか買えないのだ。

経済学の世界に入っているだけに、ぉぅぇぃは価格に結構敏感なのです。

価格に敏感なぉぅぇぃは、

「同じ商品を、他の人よりも高い値段で買う」自分を、許すことができません。

まあ、値引き交渉が下手…という自覚があるので、

他人同等の割引き…を期待していませんが、

いつも割引き額ゼロ円…というのは、悔しくて買う気を失うのですね。

で、なぜ今日はこの話題を持ち出したかというと、

今日も、ぉぅぇぃはどある高額ポイントで有名な某電機のお店で敗北しました。

いや〜マジで買えませんね。

いつもいつも、丁寧に商品を選んで、値段を調べて、現金割引価格を期待して、

お金をおろしてお店に行くのですが、この某電機で一円も払ったことがありません。

考えてみますと、

大手家電量販店の値引き交渉は経済学の価格差別に相当するかもしれませんが、

買い手の価格弾力性(価格に対する敏感の度合い)によって

顧客セグメントを切り分けしているわけではない…ことを考えると、

必ずしもセオリー通りの「価格差別」…とは言えないのような気がします。

しかし、価格交渉がうまい人には安く買ってもらい、

価格交渉が下手な人には高く売りつける…というのは、

インターネットが支配的になってない時代では有効だったかもしれません。

が、誰がどこでいくらで買った情報がネット中に垂れ流されている現状では、

値段交渉がうまい人には安く売りますが、

値段交渉が下手な人には売れない…のような気がします。

なぜなら他の人よりも値段が高いことを知ってしまったら、買う気にならないのです。

そう考えると、ネット時代では、大手家電量販店における値引き交渉システムは、

売り手の利益を最大化する「価格差別」として機能していないかもしれませんね。

少なくとも、ぉぅぇぃの場合、もしこの値段交渉システムが存在していなかったら、

家電量販店で、今より多くの家電製品を購入してきたような気がします。

結局、その商品の魅力が消失する(型落ちなど)まで我慢し続けるか、

常に平等でフェアな価格で販売するネットショップを利用することが多いのですね。

今日のKCGI入学説明会で、企業経験者の先輩教員から仕入れた豆知識ですが、

2008年の日本のネットショッピングの売上額は8兆円を超え、

かなり経済規模の大きいデパートやコンビニのそれを超えた…らしい。

もしかしてネットショップで家電を買う人の中に、

家電量販店の値引きシステムについて行けない人も何割かいるかもしれませんねー

…っと、

まあ、今日のこの長ったらしい記事で、要するになにを言いたいかというと、

…。

家電量販店の値段交渉システムが嫌いだぁぁぁぁ〜(⊃д⊂)

なぜだぁぁぁぁぁーーーー(´Д`;)ヾ

勝てねぇよーーーーぁわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああーーーヽ(;´Д`)ノ

おらにも安く買わせろぉぉぉおぉぉーーーーーーーーヽ(`Д´)ノ

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