ぉぅぇぃの火曜日はKCGで経営学を教える日です。
今回で4回目。「人材管理と経営組織」について、受講生に広く浅く説明しました。
人材管理のトピックスは下記の通りです。
- 科学的管理手法
- ホーソン実験
- マズローの欲求階層論
- X理論・Y理論・Z理論
- 期待理論
丁度、現在ヤフーに「X理論・Y理論」の記事がありますので、
ある意味いいタイミングですね。
ヤフーのほうのニュース記事はこんな感じです。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20090510-00000001-president-bus_all
「性善説」経営 vs 「性悪説」経営。あなたの会社は?
■ダグラス・M・マグレガー【X理論 Y理論】
不況で業績が悪化すると統制的な手法で組織を締めつけ、業績を上げようと試みる経営者が多くなる。一時的には業績が上がるかもしれない。ただ、長い目でみると多くの場合、従業員の士気を低下させ、組織を疲弊させるだけの結果に終わる。
この問題を考えるうえで参考になるのがマグレガーの「X理論・Y理論」である。<詳細は元記事を見てください。>
まあ、X理論とY理論を、「性善説」と「性悪説」に分類するのは、
やや強引…のような気がしなくもありませんが、
わかりやすい解説の仕方だと思います、大外れもしていませんし。
ちなみに、X理論とY理論は、ダグラス・マグレガーさんが1960年代の著書、
『企業の人間的側面』の中に出てくる理論ですね。
簡単にまとめると:
- X理論
- 人間は本来、怠け者だから、仕事が嫌い、できればそれを避けようとする。だから、組織の目的に向かって努力させるためには、強制し、命令し、処罰を持って脅迫することが必要。ムチで労働者を管理していかなければならない。
- Y理論
- 人間は本来、労働を嫌がっていない。働くことに喜びすら感じている。組織の目標に向かって努力させる方法は、外部からの脅迫ではなく、報償の力(自己満足)を利用する。
- 外から統制したり脅かしたりすることだけが、企業目標達成に努力させる手段ではない。人は自分が進んで身を委ねた目標のためには自ら自分にムチ打って働くものである。
- つまり、動機付けによって、生産性を高めるとして、参加型の平等管理
一見、まったく逆なことを言っていますが、人はX理論もY理論の側面を持っています。
そして、X理論に近い受動的な人が居れば、
Y理論のように、自発的にいろんな仕事に積極的に係る人もいます。
そして仕事の種類によっても変わってきます。
たとえばプロジェクトXのような壮大の仕事は、大体Y理論が成り立ちますし、
地味でツマラナイ仕事なら、X理論を基づいて管理しなければならないことが多い。
したがいまして、この二つはいずれも有効な理論だと思いますね。
まあ、要するに「ケース・バイ・ケース」です。
ちなみに、これらの理論は、「仕事」だけではなく、「勉強」にも言えるじゃないかな~っと思います。
X理論の学生(単位や成績などで脅かさないとあんまり勉強してくれない)学生がいれば、
Y理論の学生(自ら進んで勉強をして、新しい知識や技術を身につけることで喜びを感じる)もいます。
無論、クラスの中で目立つ優秀の学生は多くはY理論の学生ですね。
そして、むしろ気になるのは、時々現れる、「あるキッカケでX理論からY理論に変身する」学生の存在です。
そういう意味では、教育機関として、無理やり知識や技術を押し込むよりも、
学生をY理論思考にスイッチさせることが、もっとも大事な仕事かもしれません。