ダンスパーティの夜
ここ数年,高校時代からの親友のお供で,2月になると某ダンス教室のパーティに出席している。
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今年も,同じように,壁の花ならぬテーブルのヌシとなり,一通りご馳走になった。各ダンス教室のお客さんが集い,プロのデモンストレーションもある。プロが踊るのを皆で観覧するのだが,やはり上手で,全国大会の試合に出た経験のあるペアたちのダンスはとても美しい。
京都の宝が池プリンスホテルは,このような大人数のパーティ料理でも,そこそこの水準を保っていて美味い。200名くらいのお客さんの料理を一度に作り,冷めないように運ぶことだけでも大変だろうに,ある程度の美味を保つのは結構難しいだろうと思う。
前菜
「シェフとっておきミートテリーヌ リンゴのコンポート添え 彩サラダをリースに見立てて」
写真を撮る前にナイフを入れてしまったが,ご容赦を。
どうも最近のフランス料理は,一皿一皿の命名が長く,詩的のようでまどろこっしい。テリーヌとは,肉や魚を刻んで潰して混ぜて,テリーヌという蓋つきの土鍋みたいな「器」に入れて,加熱した料理のことである。器から出して切っってしまったらパテと言うらしい。
スープ
「かぶらのクリームスープ」
最近よくある,かぶら,あるいはカブのスープ。カブは各地方で様々に種類があるようで,大根と似ているが,別物である。爽やかに甘く,クリームがしっとりとまとまっていて,美味かった。
魚料理
「鮮魚とホタテ貝,小海老のパナッシュ 彩り野菜添え」
スズキだと思われる魚とホタテ貝,どこかからの輸入の海老だが,生の胡椒で和えてあった。一般に使われる胡椒は乾燥したものを粉にしてあるが,粒のまま生を冷凍か冷蔵して運ばれてくるそれは,また別の,さわやかな香りがする。これはそれぞれ別にフライパンで焼いているのだろうから,大変な手間だろう。
肉料理
「赤ワインでじっくり煮込んだ牛肉のシチュー 茸と野菜添え」
シチュー,というか,煮込みの肉料理は,一度に大量に作れるので,大人数のパーティにはよく出てくるものだ。これもそこそこ上手にできていた。
デザート
「フランボワーズとホワイトチョコのムース フルーツ添え いちごアイスクリームとともに」
写真を撮るのを忘れてしまったが,小さな一切れだったが,大人には丁度良いサイズだった。
いずれも,騒ぐほど美味い訳でもないが,決してマズイわけでもなく,どれもそれなりに美味しくいただけた。メインはやはりダンスなのであるから,量もほどほどなのが良い。料理が主張し過ぎず,ダンスを楽しむことがメイン。さりとて決してマズイ訳ではなく,ほどほどに満足できる。出される酒の種類と量が少なかったのは少々不満だったが,皆さんはダンスをしに来ておられるのであり,スポーツの最中であるから,飲んでいる人は少なかった。
さて,最期の写真は,某ダンス教室の生徒さんなのだが,御歳94才だという。今回で引退されるのだそうだが,ダンスを始めたのは89歳のときだったそうだ。
このような年配の方々がダンスを楽しみ,年に一度のパーティで目一杯おしゃれして,一夜の祭りを祝う。いいもんだなと思う。