モナコがマグロ漁を全面禁止にすべきだと主張している。
世界一のマグロ消費国,日本にとって,迷惑千万という他ない。
日本以外の多くの国は,マグロを,その味を理解もせず大量消費をしている。国内ではシーチキンとして有名になったマグロの水煮の缶詰は,欧米の発明である。あんなものを食べるくらいなら,鯉や鱒を養殖して,同じ缶詰を作ればよい。さほど味は変わらないだろう。
合成粉ワサビを,マズイ醤油に溶いて,黒緑の液体に,冷凍マグロを戻した刺身を浸して,それを美味いだの,健康の良いだの言いながら食している海外の人々も,そんなものなど食べなくても,養殖の鯉や鱒を同様にして食する方が美味いことを学んでもらいたい。
それで,マグロの減少に歯止めがかかるどころか,増えること必定である。
「日本人がマグロを美味いと言うから」,という言説を鵜呑みにして信じ,日本人の長寿を羨みながら,マグロの本質の何たるかを知らずして大量消費しているのは,諸外国では無いのか?
「違う」,「消費する権利がある」などと言うならば,大間の黒マグロと噴火湾の黒マグロの違いや,ボストン沖の黒マグロやキハダやメバチのそれぞれ特性を指摘して説明できるなら,許してやろう。赤い身の魚だという程度の認識ならば,食べない方が良い。マグロは食物連鎖の最終に位置するので,ダイオキシンも多い。その意味では,味をわからないなら食べない方が懸命だし,味を知る者も迷惑を被らずに済むことだろう。
マグロであろうとなかろうと,「それは美味いものである」との言説を鵜呑みにして,それを食べて,それが美味いと信じながら,それぞれの違いを認識しない「幸せさ」,と,それが美味いとの言説の確かさを,文献で調べつくして,さらに様々に食べ比べながら,舌に残る記憶の再現を追い求める「愚かさ」と,どちらか資源保護のためになるか。