鮨の五大基本要素-(3)生姜(しょうが)

(3)生姜(しょうが)
 新鮮な新生姜の皮を丁寧に剥き,塩で揉んでから,魚を漬けた二番酢に漬け込んでおく。生姜は塩と酢だけで,決して砂糖を入れてはいけない。あまりにも多くの鮨屋で砂糖を入れているが,決して砂糖など入れないのが本筋である。生姜は和歌山産が良い。後述するが,生姜の漬け酢は鯵の握りなどにも使用する。
 北大路魯山人はヒネ生姜の酢漬けを好んだそうだが,筆者は新生姜を塩と酢だけで漬けたものを好む。ヒリヒリと辛い,ひとひらで汗かくくらいのほうが,江戸前鮨を引き立てるのだ。職人の符牒は,「ガリ」という。作るとき,食べるときにガリガリ音がするからだそうだ。
 この新生姜を塩と酢だけで漬け込むのは家庭でも簡単にできるので,冷蔵庫に常備しておくと良い。カレーの薬味としても最上である。

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