六月は新生姜と山椒の季節

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カレー・カレーライス特集
パエリア パエジャ のレシピ

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六月は新生姜と山椒の季節

山椒

六月,スーパーに行くと,新生姜と山椒の実が売られている。
新生姜は薄くスライスして,塩でもんで,酢につけておくと,一年くらいは持つ。砂糖は入れず,塩と酢だけで漬ける。そうするとさわやかに辛く,まさに薬味として機能するからだ。砂糖を入れると料理の味を殺してしまうので,入れるとしてもほんの一つまみに留めておく。これはかの吉野鮨の大将に教えてもらったレシピなのだが,寿司の付け合せは勿論,カレーの薬味として,これほど合うものは無い。美味いカレーにこの生姜を合わせると,また新しい次元に行けるのだ。いわゆる紅ショウガの代わりにも,もちろんベターである。毎年,新生姜が出ると,大量に漬け込んで,冷蔵庫に常備しておくようにしている。

同じ頃には山椒も出てくるので,同様に大量に買い込んで,佃煮にする。
山椒は小粒でピリリと辛いと言うが,このように新鮮な緑の山椒は,一粒で汗が流れるくらい辛い。

これも砂糖は一切,入れない。みりんも入れない。塩と醤油と酒だけで,昆布とともに煮ふくめる。昆布は北海道のものを,ミキサーで粉砕して,混ぜ込んで煮る。そうすると,見た目には緑色の残る山椒だけの佃煮に見えるのだが,食べてみると昆布が効いている,というところが我流である。

これはご飯のお伴にも良いし,冷奴の薬味にも良いし,サラダのドレッシング(つまり,酢)にも合う。味噌汁やうどん,蕎麦,鍋物に入れても美味いのは当然だ。意外だが,とんかつソースやお好み焼き,焼きそばにも合う。

生姜も山椒も,それぞれヒリヒリと辛いけれども,それを食して汗して身体の発汗性を高め,己を夏仕様にセッティングしなおして,明日に挑むわけだ。

どちらも六月の梅雨の中で,次の一年分を仕込む。酢生姜は冷蔵庫で保存し,山椒煮は小分けして冷凍しておく。

京都の,否,日本の,伝統的な食材,保存香辛料である。

写真のように,ほんの少し盛る程度で,一人前以上。体を活性化するためのブースターである。

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