地球とはいい言葉

 地球とは実にいい言葉です。英語のEarth、ドイツ語のErde、フランス、イタリア、スペインなど南欧語のTerraはみんな「土地」を表し「球」 の意味はありません。「地球」という言葉は、これらに比べると新しいですが、いつころどこで作られたのかは不明です。17世紀初、中国(明)へ来た漢字を知っている宣教師が、という説もありますが、最有力説は江戸時代に長崎の通訳がオランダ語を翻訳するとき作ったと言うものです。それ以前、日本人は何と言う言葉を使っていたかは知りませんが、その言葉は忘れられました。そして「地球」を流行らせたのは幕末の志士だそうです。「地球を見に行く」というのが開明的な志士の理想だった、高杉晋作も海外文化に憧れていたようです(司馬遼太郎の何かに書いてあった)。今で言う「世界」と同じ意味です。

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