1609年が世界天文年に指定されたのにはもうひとつわけがあることを昨日知りました。ケプラー(1571-1630)が惑星運動の法則を発表した年でもあるということです。それは著書『新天文学』に収められていて、今日、ケプラーの法則といわれるものです。その内容は高校の物理の教科書にも載っていますが、これを理解できる高校生はいるのかな?というようなものです。興味のある方はここをどうぞ。
ケプラーはガリレイより7歳年下のドイツ(もっとも当時ドイツという国はないが)の数学者、天文学者ですが、生前は占星術師として有名でした。自からの観測よりはそれまでの膨大なデータを集計して、法則を導いたのです。その法則の真の意味は数十年後ニュートンによって数学的に解明されますが、非常に普遍的な法則です。データ集計→法則導出、ガリレイとは違った方法で、科学を確立したわけです。もっとも彼には中世人としての性格が残っていて、およそ科学者と言えない面もありますが、それは次項にて。