経済物理学の発見 (光文社新書)
名前につられて買ってしまいました。本来ありえない組み合わせと思っていたがecophysicsという学問分野ができているそうな。著者は物理出身で経済現象をカオス理論で研究している人らしい。10年前と違って最近は評判はよろしからずです。うまくいかないわけはモデルができていない、不連続なことが多い、など(以前から言われていたこと)だけでなく、いろいろなところで頭から正規分布を仮定しているのが間違いだという記述にはフムフムでした。
そもそも正規分布とは極端に大きい、小さいことはほとんど起こらなくて、平均周りに集中している現象について適用されるものです。例えば人の身長とか測定誤差とか。。。ところが成績、収入、人口増加など本来正規分布になるはずがないのです。これじゃ予測と現実は違って当然です。偏差値による成績評価は生徒の人数が減ってしかも多様性が増すと意味が無くなりますよ、きっと。
数学が苦手な文系人も統計学を学んでほしいというのが読後感想でした