天文学というより科学史上で有名なエイプリルフールはいわゆるビッグバン説の提唱です。宇宙はある時大爆発で始まり、その組成物質は初めの数分間で出来上がった、宇宙はその後、膨張冷却して現在では絶対温度で数度(~マイナス270度)になっているはず、という説が1948年4月1日に、アルファ、ベーテ、ガモフの共同論文で、発表されました。初めの2人は付き合いで名を連ねていますが、実際はガモフのアイデアです。この説は3人の名前をとってα-β-γ理論と呼ばれました。しかし評判は悪くホイルという物理学者は「こりゃまるでビッグバンだ」と冷やかしたそうで・・・。
ところがガモフの死後、宇宙の温度が測定され(2.7度)、α-β-γ理論は発展し、ビッグバン説は今日では宇宙開闢の定説となっています。
ガモフにしてみれば、ダメならエイプリルフールでしたというつもりだったとか、ウソから出たマコトというやつですね。このくらいスケールの大きなエイプリルフールをぶちあげたいもの。