☆未知の惑星X

太陽系に未知の「惑星X」が存在する! (講談社プラスアルファ新書)

 未知の惑星を探す試みは天文研究者・天文愛好家の昔からのロマンです。かつて海王星の彼方の未知の惑星探しは1846年から80年間あまりも続けられました。そして見つかった(1930)のが冥王星ですが、これは当初から異質な惑星とみなされ、ついに2006年に惑星から外されました。でも太陽の周りを回る惑星は減ったのではなく、逆にメッチャ増えて、今や20万個も登録されています。
 さらにもっと遠くの惑星があるはずで、その発見にチャレンジしようというのが本書です。いつの日かその惑星が発見され、そこに探査機が訪れる時代になるでしょう。著者はM先生、誰かって? ヒントは下記サイトにあります。
JPL Small-Body Database Browser (10146)

ついでのこれもご覧ください
JPL Small-Body Database Browser (10142)

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☆蒼穹の昴 

蒼穹の昴(1) (講談社文庫)

 題名につられて読みだしましたが、第4巻にはいってもすばるの話は出てきません。
時は中国清朝末期、貧しい少年・李春児は、占い師の予言を通じ、都に上り宦官となって多彩な才能が認められ西太后のお気に入りとなります。一方幼なじみの兄貴分・梁文秀はあの難関の科挙の試験にトップで合格し光緒帝の側近になります。120年前の中国は英(アヘンを押し付けた悪の元凶)仏露によって国土は分断され、そこに日米も加わって、瀕死の状態。それでも紫禁城の高官は贅沢三昧と権謀術策に明け暮れ、まだかつての康煕・乾隆時代が続いていると勘違いしています。この二人はそれぞれ相反する立場で国に将来を嘆き、また若き孫文、幼い毛沢東は焦っている、というシチュエイーションで、読み応えがあります。

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☆au 

駅前桜

 ついにケータイを代えました。6年間使ったPHSが去る2月13日金曜日に1度死んで3日目に復活したけど、その後もいつ潰れるやらという状態でした。アンテナなしでも通話できてカメラがあって・・・・というアタリマエの機種。証拠写真は明日の入学式まで咲いてくれた駅前校の桜。
 ところでナンデ au かって?実は大文字でAUと書くと天文業界ではAstronomical Unit (天文単位)のことです。これは太陽・地球の平均距離で約1億5000万kmに当たります。光年よりは小さな単位だが、太陽系内では非常によく使われる単位です。

 なんて言うのはあとでのコジツケですが。

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☆偉大なるエイプリルフール

天文学というより科学史上で有名なエイプリルフールはいわゆるビッグバン説の提唱です。宇宙はある時大爆発で始まり、その組成物質は初めの数分間で出来上がった、宇宙はその後、膨張冷却して現在では絶対温度で数度(~マイナス270度)になっているはず、という説が1948年4月1日に、アルファ、ベーテ、ガモフの共同論文で、発表されました。初めの2人は付き合いで名を連ねていますが、実際はガモフのアイデアです。この説は3人の名前をとってα-β-γ理論と呼ばれました。しかし評判は悪くホイルという物理学者は「こりゃまるでビッグバンだ」と冷やかしたそうで・・・。
ところがガモフの死後、宇宙の温度が測定され(2.7度)、α-β-γ理論は発展し、ビッグバン説は今日では宇宙開闢の定説となっています。
 ガモフにしてみれば、ダメならエイプリルフールでしたというつもりだったとか、ウソから出たマコトというやつですね。このくらいスケールの大きなエイプリルフールをぶちあげたいもの。

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☆「光年」は2011年で廃止

「光年」を2011年7月をもって全面的に廃止する。天文学的距離を表す単位としては新たにSTメートル(STm)が用いられる。というショッキングなニュースが流れました。1光年とは言うまでもなく光(秒速30万km)が1年間に進む距離で約10億キロメートル,それに対し1STメートル=1000兆メートル=1テラキロメートル。2年後には天文学も完全にメートル法に移行するのか、そんな話まったく聞いたことがないが。えらいことです、教科書から論文からすべて変換が必要だぁ。

実はこのサイトにの最後に書いてありますが April fool でした。
「光年」は2011年で廃止、テレビ画面に移行を促す表示も

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