☆空海の風景1

空海の風景〈上巻〉


 大掃除の戦利品。昭和50年発行の単行本です。懐かしの司馬遼太郎。
空海はものすごい大天才です。唐に留学する前に自力で密教をほぼ会得していたようです。20代ではどういうコネで入れたのか奈良の大寺の経文は殆ど読破していて、室戸岬の岩山で修業しています。彼の19歳の時の作である「三教指帰」は戯曲だそうで、自分になぞらえた若い僧、貧しいながらも如来の勅命を帯びているとは、気負ったもの。
 ちなみに彼は都の大学に入りましたが、将来高級官僚になれる道を断って出家しています。幼いころからの天才なので、周囲も彼の挙動を黙認していたようです。

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