森を守る文明・支配する文明 (PHP新書)
面白い本で3日で読んだ。著者の言わんとすることは予想が付いていたのでフムフムな~ると思いながら。著者の専門は植物学で、太古の花粉の調査から地球の温度変化、文明の興亡に迫ろうというもの。こういう歴史の理系的アプローチは素晴らしいですよ(日食またしかり)。文献考証だけに頼ってはダメ。
バビロンやエルサレムが栄えた裏にはレバノン杉の乱獲があった。ギリシアの山が禿山になったのも同じ、キリスト教イスラム教などの一神教がどれだけ自然破壊をしてきたかが語られています。森を大切にしてきたのは日本人(ただし今は違う)だけだったと。
十数年前の出版で、21世紀への警告です。