戦場のヴァルキュリア:第23話「愛のかたち」(アニメ感想)

戦場における愛のかたちは色々あります。

例えば、戦国ドラマの戦場では、城が切り崩される前に、

先に妻子を逃がそうとする武将の愛のかたちがある一方で、

「おまえさんと共に逝きたい」と思う武将の妻の愛のかたちもあります。

無論、故郷を守るために身を投げ出す愛や、

群衆のため、民のための愛もある。

ヴァルキュリアが居る戦場でも、

愛のかたちそのものはそんなに異なるものではない…、のような気がします。

さて、第23話の「愛のかたち」です。

まず、戦場のヴァルキュリアの公式サイトのあらすじから:

http://www.valkyria-anime.com/oa/index.html

第二十三章「愛のかたち」

アリシアは階級が大尉になり、正式に正規軍所属の身となった。第7小隊から離され、次々と戦いに駆り出される。
一方の第7小隊の面々は、これまでアリシアと過ごしてきた日々を思い返し、最後に傷つけてしまったことを悔いていた。
そこに次の任務が下され、その内容に隊を衝撃が走る。アリシアを引きとめようとするウェルキン。
そんな中、ガリアと帝国の戦いはいよいよ佳境に入っていた。正規軍主導の下、帝国軍最後の拠点ギルランダイオ要塞で掃討戦を挑むことになる。その最前線に立つのは、やはりアリシアだった!

22話のあらすじ:

  1. 前線、ガリア軍の砲撃に苦しむ帝国軍。苦戦に強いられる帝国兵の前に現れる蒼い人影。蒼いビームが発射される。帝国軍を惨殺するビームの発射元は、悲しげなアリシアだった。
  2. 帝国要塞内、マクシミリアン殿下とイェーガー将軍が目玉焼きをワインで流し込みながら軍議。頼りないマクシミリアン殿下に、イェーガー将軍が愚痴。「余みたいな泥舟に乗ったのは自己責任な」と切り返す。。殿下はもう準皇太子という身分と帝国を捨て、自分で国を作っているつもり。
  3. 食事会に来ない体調が優れないセルベリアちゃんに、イェーガーが心配する。そして心配しないマクシミリアン殿下にに「冷たいね」と一言。
  4. ガリア軍の宿営地。バーロット中隊長とウェルキンが歩きながら対話。内容はアリシアとの面会の困難さ。
  5. 二人の行き先はファルディオの宿舎。ファルディオはいいやつで苦しんだのに、我々二人が何も気付かないなんて、我々はダメなやつらだねと共通の見解。
  6. 第7小隊の集まりに、ラジオから、アリシアの活躍が報道される。前回アリシアをいじめたことを懺悔する。
  7. アリシアと連絡が取れないことに、みんなが困っていると、「会いに行けば」とロージーが発言。なんと、あの「カロス」が、「行きます!」と大声で宣言、それで「よし!行こうぜ」という雰囲気に。
  8. 正規軍のテントの前に、アリシアとの面会を求める第7小隊の隊員ら。そこにアリシアのバケモノぶりを雑談している正規軍の指揮官が通りかかる。
  9. 先週の自分らの発言を忘れて、「正規軍は本当にクソっ野郎ばかりだね」とロージーがケンカを売ると、本当にケンカになった。
  10. ケンカの噂を聞いて、現場に駆けつけるウェルキンは、とりあえず今まで通り、頭を下げて謝る。が、「戦い以外になんの能も無いじゃないか、あんな怪物」を聞いて、我慢できずにウェルキンは正規軍の人に右ストレート。
  11. 監禁されているファルディオの元に、コーデリア姫が現れ、ファルディオは自由の身になったと伝える。そしてなぜか姫はファルディオに告解をした。
  12. 帝国支配下のギルランダイオ要塞、蒼いバラを眺めるセルベリアちゃんは、花を掴んだら、手が怪我した。そこにイェーガーが現れ、セルベリアちゃんの手当てをする。
  13. 「セルベリアちゃんは星であり、輝いてくれないと困る」、「どんな星でも、燃え尽きる時がある」、「輝くの辞めた時が終わりじゃないの?」「私は月なので、太陽が居ないと輝けない。」「そんなことない、それを言うなら、俺こそそうだ。俺の故郷は帝国に滅ぼされた。マクシミリアンとくっ付けば、いつか復興できると思った。」「故郷?」「いいところさ、お前とマクシミリアンにも見せてやりたいくらいだ。」それおを聞いて、「ありがとうございました」と、セルベリアちゃんは表情を見せず、去ってゆく。自分の心の故郷のことを思い浮かんだのか?
  14. コーデリアの告解を聞いて、ファルディオは驚く。そこに折檻されたウェルキンが運ばれる。コーデリア姫が怒ると、正規軍兵士はウェルキンを床から箱の上に運ぶ。
  15. 「お前らしくない」と気にかけるファルディオに、「情けないよ、君にも言われたのに、アリシアを守れっと」。そこでウェルキンが気を失う。
  16. 正規軍の軍議に、ダモン将軍が演説。「我々にはヴァルキュリアのご加護がある。ヴァルキュリアの言葉を聴けば、みんなも奮い立とう」と、アリシアにもスピーチをリクエスト。アリシアは弱い口調で語る。「私は出来る限り戦おうと思います。ただ、あんまり犠牲を出したくありません。ガリアにも、帝国にも。だから、なるべく早く戦争を早く終わらせよと考えます。」
  17. どよめく指揮官らに、ダモンが緩やかに拍手始めると、全員が追随する。さらに、ダモン将軍は「お聞きましたかコーデリア姫、メルキオット大尉は、自分に任せろと申しましたぞ、わしも心強い部下を持ったものです。」と。
  18. 寝ているウェルキンが目覚めると、手作りシチューとアリシアのパンを、イザラ(!)が運んでくる。たわいの無い対話の後、ふっふと笑い出すイサラ。「だって、兄さんって、本当にアリシアさんのこと」「なに、今なんて言ったんだ?」と聞くと…。夢オチだった。
  19. 再び目覚めると、周りには第7小隊のメンバーらが心配そうにしてた。
  20. ウェルキンが目覚めたことで、泣き出すエミール。「おいおい、ケンカで死ぬ人いるか」とラルゴがツッコミ。
  21. 中隊長によれば、全員お咎めなし…と全員が不思議がる。最後に、誰が運んでくれたかをウェルキンが聞いたが、誰かが分からなかった。
  22. アリシアの控え室に、コーデリア姫が訪れる。アリシアさんの望みをなんでも叶うとコーデリア姫。そうしたら、「第7小隊とファルディオが二度と危険な目に合わせないでください。」と。外で聞き耳立てたファルディオもビックリ。「戦いが終わったとき、全員が無事故郷に帰るように」とアリシアが願うと、コーデリアが頷いて「分かりました」。外に居るファルディオは固まったまま。
  23. ガリア軍の式典に、コーデリア姫は、アリシアをランドグリーズ家の名代に任命し、ヴァルキュリアの槍と盾を貸与する。
  24. 槍と盾を構え、「アリシア・メルキオット、名代として力を尽くすことを誓います。」
  25. 義勇軍の軍議にて、バーロット大尉より、今度の要塞攻略作戦は、後方支援任務に当たり、第7書体はコーデリア姫の護衛に担当すると伝えられる。
  26. 任務に疑問を持つウェルキンに、任務の拒否は求められないとバーロット大尉が一蹴。「アリシアですね」と聞くと、「分からん」「アリシアがそうしろと言ったのですね」「我々はコーデリア姫に説明を求める立場にない」。それを聞くと、軍議中にも関わらず、ウェルキンは走り出す。
  27. 移動中のジープの車隊に向かって、「アリシア!アリシア!どこだ!」と必死に叫ぶウェルキン。都合よく、そこにアリシアとダモン将軍が同乗しているクルマが通過する。
  28. 去ってゆく車の中のアリシアと、叫び続けるウェルキンの目が合う。心の中に、「アリシア」「ウェルキン」と呟きあう。
  29. そして、ウェルキンは走って列車クルマを追う。「行くな!アリシア!」それを見て、アリシアは車の扉を開けようとするが、ダモン将軍は大人の顔で、「メルキオット大尉」と渋く呟き、手をアリシアの肩に置き、首を振ると、アリシアは諦める。
  30. 疲れたウェルキンは、去ってゆく車の後ろに、倒れ崩れ、「アリシア~!」と天に叫ぶ。
  31. 要塞の中、蒼いバラの庭に、セルベリアちゃんはマクシミリアン殿下に出陣の挨拶をしにきた。それに対し、殿下は「此度の戦い、後世に残すものであろう」と蒼いバラを差し出す。
  32. それを受け、セルベリアちゃんは必勝を誓う。
  33. 翌朝、曇り。ガリア戦車の前に仁王立ちする蒼いアリシアと、要塞の前にセルベリアちゃんが、対峙する。

今までもそうだったのですが、今回は今までに増して、色々筋違い。

どこまでファルディオを主役にしたいのかな?

物語の筋はどうなっている?どう考えてもここはファルディオではないだろう。

今までファルディオはどんなことをやって、姫の心の中に厚い信頼を築いたのか?

追い詰められてない状況の中に、それでも告白したいのであれば、

対象はアリシアしかありえません。

この唐突さは、ドラクエでとこかの王国に尋ねると、

見知らぬ旅人に姫の事で相談して、解決してほしいと持ちかける…と通ずるものがあります。

三国志で言えば、諸葛亮孔明ではなく、

そこらへんの孔明の名無し友人に攻城戦の相談をするようなもの。

戦国モノで言えば、立志出世したのは藤吉郎ではなく、

実はすべては小一郎のお手柄だった…のようなものですね。

第7小隊の隊員らの変貌も、驚く早さでしたね。

特に何か前触れがあるわけではなく、いきなり全員が集まって、懺悔会を開催しました。

前回の自分らの発言は何だったのか?

正規軍らの発言は別にアリシアの耳に入ってないのに、

自分らがストレートにアリシアをいじめ、アリシアの居場所を無くしたことは棚を上げて、

正々堂々に正規軍らを非難するのは、どう考えても筋違い。

今までの思慮足りない、配慮できない小物発言を続けてきたダモン将軍は、

クルマの中でダンディで大人の口調・大人の仕草でアリシアを止めた。

そういえば、イサラスモークの製法の話はどうなったっけ?

ウェルキンを軍記違反で処分するだよね?

撒いた伏線をちゃんと回収するのは当たり前だよね?

それらのことを忘れて、いきなりオトナの対応をしだすダモン将軍も筋違い。

最後の車のサヨナラシーンの演出も、今までの流れをぶっち切れていますね。

というか、前回の第22話のラストで既に一回サヨナラしたやんか、なぜそれを繰り返す?

前回アリシアは意を決して涙を流して決別したのに、なぜ今回は未練が出る?

どこにその心境の変化があったのか、あるいはぉぅぇぃは鈍感で、気付かなかったのか?

もうーワケ分からんのですよー

唯一、ウェルキンに感情を爆発させるような描写があって、

それなりに評価できるけど、そのリアクションはつまり図星ということですね。

ウェルキンのキャラクターなら、理で言い負かせてほしかった。

コブシに訴えるのは、ある意味負けです、色々な意味でウェルキンらしくない。

まあ、イサラが侮辱された時のような振る舞い再び…は流石に勘弁だけどね…。

後、ウェルキンはどれだけイサラに依存しているんだろう。

お父さんもお母さんもアリシアもファルディオよりも、イサラだね。

人気キャラクターの再登場…かしら?イサラは。

ところで、前回の隊員らのバケモノ発言には鉄拳制裁しなかったのに、

なぜ正規軍だけに手をだすのか?

前回も言いましたが、ヴァルキュリア人を守護神扱いではなく、

公然にバケモノ扱いするのは、これも筋違いだよね。

ガリア軍のゴタゴタと比べたら、帝国側、もとい、マクシミリアン殿下の私兵軍団のほうは、

結構スッキリしています。

マクシミリアン殿下にしても、セルベリアちゃんにしても、イェーガーにしても、

最初から最後まで言動が一致していて、筋が通っています。

なぜ目玉焼きと一緒にワインを飲むのは、ちょっと意味不明だったけどね…。

合うように思えません…。

かと言って、イェーガーが朝からぶどうジュースを飲むのも、なんか違和感あるしー

次回は「決意」です。予告の語りは皆大好きセルベリアちゃん。

今までの経験では、このアニメで予告を語りだすと、ある種のフラグが立ちます。

まあ、静かにそれを見届けるだけですね。

おまけ:

*アニメの戦場のヴァルキュリアとは別物ですが、良かったら是非本家の戦場のヴァルキュリア(PS3ゲーム)のレビューも見てみてください!アニメより1024倍面白い。

*PSPお持ちの方、戦場のヴァルキュリア2・ガリア王立士官学校のまとめもどうぞ!!
*アニメ戦場のヴァルキュリア(笑)一回目から二十六回目の感想はこちら:

  1. 第1章「戦火の出会い」
  2. 第2章「コナユキソウの祈り」
  3. 第3章「第7小隊誕生」
  4. 第4章「束の間の休日」
  5. 第5章「クローデン奇襲戦」
  6. 第6章「従軍記者、奮闘す!」
  7. 第7章「ダルクスの災厄」
  8. 第8章「紐解かれる歴史」
  9. 第9章「蒼き魔女」
  10. 第10章「吹雪の夜」
  11. 第11章「招かれざる客達」
  12. 第12章「さらわれた姫君」
  13. 第13章「戦慄の移動要塞」
  14. 第14章「ファウゼンの選択」
  15. 第15章「歌姫の過去」
  16. 第16章「語られなかった想い」
  17. 第17章「精霊節の贈り物」
  18. 第18章「八月の雨」
  19. 第19章「涙」
  20. 第20話「愛しき人」
  21. 第21話「はかなき絆」
  22. 第22話「とまどい」
  23. 第23話「愛のかたち」
  24. 第23話「愛のかたち」
  25. 第23話「愛のかたち」
  26. 第24話「決意」
  27. 第25話「護るべきもの」
  28. 第26話「決戦」

言及リンク:
http://chunou2.blog97.fc2.com/blog-entry-897.html
http://aricnia.blog122.fc2.com/blog-entry-379.html
http://ameblo.jp/adam/entry-10336923814.html
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http://nekoko.at.webry.info/200909/article_8.html
http://www.moe-review.com/?p=9595
http://ducunt-volentem.air-nifty.com/fateliang/2009/09/post-b17a.html
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