茶色の油脂のカレー

脂っこいものを食べ過ぎたり,酒の飲み過ぎを続けたりすると胃酸過多になる。胃酸を中和するのが膵液であるから,胃酸が出過ぎると,膵臓に負担がかかり,膵臓が潰れて,膵臓炎となる。

かく言う筆者も,30歳頃に慢性の膵臓炎を患った。その後,長い間,薬を飲み続けて,それなりに治癒はしたのだが,今でも,暴飲暴食をすると膵臓が痛くなる。そして,ひどいときは,本当に発作が出る。

膵炎の発作が出ると,胃の後ろ側の背中あたりが痛くなり,全身がしんどくなり,ぐったりしたまま動けなくなる。発作がひどいときは,ぐったり寝転んだまま,意識が遠のき,そのまま睡眠に陥ってしまうのである。

胃酸過多や膵臓炎の原因の筆頭に,油脂がある。新鮮な豚肉の脂肪や,サラダオイル,オリーブオイルは,少々ではなんともないのだが,古い油は一番駄目である。これは本当に体に悪い。

飲食業界には,二番油,三番油というものが流通しているそうで,一流の天麩羅屋などでの使用後の油が,濾されて二番油として販売されるのだそうだ。それがそこらへんの廉い揚げ物屋で使用され,さらに,その使用後の油は,炒め油として再利用されたりもするらしい。また,たとえ一番のフレッシュな油でも,何日・何週間にもわたって何度も加熱し続けると,二番,三番と同様に品質が劣化する。揚げ物をしている鍋の中で,茶色くにごっているような揚げ油は,かなり古いわけだ。酸化した油は茶色く,ひどいのはどす黒い。揚げ物のコゲが浮遊しているから,というだけではなく,その油は,酸化しているのである。

そういった茶色い油で揚げたコロッケだのトンカツだのを食すると,胃酸過多になり,いずれ膵炎が起こる。揚げ物に限らず,カレーやデミグラスソース,パスタのソースなどでも,古い油で野菜を炒めて作ったものは,徹底して胃と膵臓をアタックする。

それで,先日,某店の茶色の油脂のカレーとコロッケを食べたら,キター!であった。疲労で舌が鈍化していたようで,食べているときは劣化した油にはイマイチ気づかなかったのだ。ストレスが重なっていると,そうやって膵炎の発作に至ることが多い。実際,しばらく忙しかったのもあって,トドメの一撃だった。食べた後に寝転んだら,そのまま,寝入ってしまった。夜中に目覚めてからしばらくは吐き気に苛まれた。薬を飲んでやっと治まったけれども,キツイ発作だった。

なお,胃酸過多で胃が痛いとき,昔から薬局で売られている胃散で中和するのはやめたほうが良い。あれは一時的な中和剤なので,胃酸過多がクセになる。常用すると間違いなく胃を壊し,やがて膵炎になる可能性が高い。最近市販が許可された「H2ブロッカー」という胃酸分泌の抑制剤を飲むほうが良い。

若いときに暴飲暴食を重ねていると内臓を潰して,あとから後悔するよ,という,アホなオヤジの説教話・・・。
あーしんどかった。

京都コンピュータ学院
京都情報大学院大学

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