刺身の形骸=美味い・ご馳走だという観念

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刺身の形骸=美味い・ご馳走だという観念

刺身の記述に続けて,蛇足であるが,「筆が止まらない」ので,掲載しておく。

いつ死んだのかわからないような魚を冷凍して,細胞壁が壊れた後に室温に戻された「(元)生魚」に,合成わさびと合成醤油をからめて,それが「刺身だ」などと思い込み,大枚を払う・・・。
そのような料理の「観念性」には異議を唱えたい。

冷凍魚を大量に流通に乗せて,さらに戻して刺身だなどと言い張る,現代日本人が発明した悪習慣はいいかげんにやめるべきだ。

「刺身である,ご馳走である」という「観念的満足」のために,海産資源を浪費しているだけである。舌に残る記憶と観念の合作としての飲食の満足は,決して美食ではない。

その観念のために,世界中で大量に,魚が乱獲され,冷凍されて,あちこちに化石燃料を浪費して運ばれているのは,今日となっては単なる罪と言う他ない。

やたら鼻にツーンと来るだけの緑色の着色料の塊のような合成わさびを,化学合成醤油にドロドロに溶いて,刺身まがいの辛味を楽しむ儀式が世界中で流行している。
おそらく中国人が広めた流行だと思われるが,言語道断の極みである。

「刺身は健康に良い」などと信じられているが,刺激の強い合成わさびはどうなんだろう。遺伝子組み換えの大豆で作った醤油も恐い。
豚脂や牛脂に比べると,DHAを多量に含む魚は健康に良いだろうが,健康を求めるなら,ブロイラーのささみ等,他にも天然資源を浪費しない,たんぱく質の食材はいくらでもある。健康食信仰で,味覚の本質も理解せずに,貴重な海産資源を浪費するなと言いたい。

いまや貴重な海産資源保護のために,そのような儀式性や観念性で天然資源を消費するのは止めて,ナチュラルな味覚に目覚めるべきである。

美味い魚を食べたいなら,都会や山中あちこちにあるプールを,シーズン以外は養殖池にして活用し,伝染病や寄生虫の無い鱒や鯉を養殖したらよい。

鱒や鯉は,上手に育成したものは,かなり美味い。
少なくとも,地中海の冷凍黒マグロを戻したものよりは美味いだろう。
多くの日本人は,近所の汚染された川や,下手な養殖の鯉や鱒を食べて,「淡水魚は臭う」などと言っているのだ。肉に残る匂いは,かつての国産牛肉や豚肉と同じで,養殖・育成の環境や飼育の餌の結果なのである。

いずれにしても,魚は新鮮であることが第一である。
魚は,冷凍も冷蔵も,味が落ちる。最近流行の氷感技術にしても,電気漬けの素材に,本当の美味さが残るとは思えない。
莫大な輸送コストのかかった冷凍・冷蔵ものよりも,近場で普通に入手できる新鮮な魚のほうがずっと美味い筈だ。近所のプールで自然の餌で,鯉や鱒を養殖してくれたら,毎日買いに行って,刺身にしたいと思う。鯉は洗いにしてもいい。綺麗な地下水で育成したら,どちらも美味いに違いない。

料理屋で頼む冷凍ものの刺身一皿の値段で,生わさびも本醸造醤油も買える。

家族の分のコストをかけるなら,圧倒的に家での刺身のほうが,素材もわさびも醤油も,遥か上等ということになる。

即ち,わさびと醤油に拘って,新鮮な魚がゲットできたら,刺身は家で造るのがベストである。

本当に美味い刺身は,決して高いものではない。

京都コンピュータ学院
京都情報大学院大学

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