お好み焼き

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お好み焼き

関東の人に聞いたのだが,京都はお好み焼き屋が多いのだそうだ。街を歩いていると,どこにでもあるという。そういえば,子供の頃は,歩いて10分の圏内に一軒はあった。民家の軒先や駄菓子屋に,鉄板を置いたらそれでお好み焼き屋である。簡単に開業できる庶民の味方のレストランであるから,あちこちにあったのだ。今は少なくなったが,それでも関東に比べると多いのだろう。

お好み焼きは,江戸が発祥の地であるのだそうだ。しかし,天下を二分しているのは広島系と関西系である。京都のお好み焼きは関西系だが,大阪と比較するとレシピも出来上がりも微妙に異なる。
大阪,広島,そして京都と,三者を比較すると以下のようなところだろうか。

【広島】
広島には,かのオタフクソースをはじめ,複数のソースメーカーがあり,ソースが美味いということで有名だ。
広島は,小麦粉を溶いた生地を先に焼いて,クレープ状にする。小麦粉を水で溶いたベースの生地が,広島のは,関西とはかなり違う。
広島のそれは,サラサラしていて,お玉から落とすと,スーッと一直線に流れ落ちる。
そして刻みキャベツや葱やもやしなどを,その上に乗せていく,「のせ焼き」である。
野菜を乗せた後に,豚肉などをその上に乗せて,しばらく熱を通した後に,小麦粉の生地を少し垂らして,裏返すのである。
裏返してしばらくしてから,玉子を鉄板の上で割って,その上に本体を乗せる。
広島は,ベースとしての小麦粉の生地の量が少ないこともあって,お好み焼き本体に出汁の味はあまり感じない。しかし,それを補って余りあるのが,広島のお好み焼きソースである。これはメーカーがいくつかある上に,それぞれの店が工夫を凝らしているのだそうで,どれも味わい深い。

【関西・大阪】
大阪と京都など関西系は,刻みキャベツと小麦粉の生地を,焼く前に混ぜ合わせる。玉子も,混ぜてしまう。この,最初のベースの作り方が,広島とは,まったく異なるのである。こちらは「混ぜ焼き」と言う。大阪や京都の生地は,ねっとりとして,お玉に掬うといっても,お玉にかき上げるという感じである。大阪や京都の生地には,長芋が入っているからだ。
鉄板に肉を敷いて,その上に,キャベツと混ぜ合わせた生地を広げていく。片面が焼けたら,ひっくり返す。
大阪のお好み焼きは,ソースは広島ほどフクザツではなく,生地がしっかりしていて,メリケン粉がややもちゃっと絡みつく。大阪の名物,たこ焼と共通するものがある。京都のは,大阪に比べると,概して,ややパサつきがあるように思う。
大阪や京都のは,ソースにはそれほど拘っているようには思えない。もちろん,それぞれその店独自のブレンドがあるが,広島のソースほど複雑な味わいではない。

【関西・京都】
京都のものは,あらかた大阪と類似しているが,他のいずれに比べても,出汁が濃い。これは,かなり濃いと思う。
近県である大阪のものに比べても,京都のは,概して鰹や昆布の出汁の味が強い。(京都に限らず,多くの店では化学調味料がかなり含有されている)
食感は,広島,大阪のものはそれぞれに,ガシガシ噛んで,むしゃむしゃ食べる,という感じだとすると,京都のは,ややパサついてスカスカしていて,ホワホワしていて軽く,なにやら頼りない。出汁が強くて,噛みごたえが無いところは,まさに京都らしいところである。

どこのお好み焼きが美味いかという問いには,広島,大阪,京都は,それぞれ別々の価値基準だから,一概には言えないと答える他ない。
ソースは,圧倒的に広島系であるが,生地に気配りが足りないように思う。
生地は京都のが良い。しかし,京都のはホワホワ頼りないので,大阪や広島程度の食感が欲しい。
そこで,筆者の好みは,京都にある広島風のお好み焼き屋さんである。市内に昔から数軒はある。京都で競合するために,出汁にも拘っているようだ。

そもそも定番など無い料理で,近所で食べる庶民の料理であるあるから,家で自分で作っても,ポイントをおさえたら,結構美味いものができる。家で作る場合,鉄板が大問題となる。業務用の大きな鉄板は,全体的に熱をたっぷりと持つので,生地を乗せた時の温度下がりが少なく,表面がパリッと焼ける。
その鉄板の違いさえ克服できれば,家庭でそれなりに美味いものができるのだ。 
追ってレシピを書こうと思う。
                                           (続く)

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