鎌倉幕府と・・・(その7)

 このシリーズは5回で終わる予定でしたが、まだまだ続きそうです。ネタ本は永井路子の小説で『北条政子』 (角川文庫)、『源頼朝の世界』(中公文庫)、『執念の家譜』(講談社文庫)、『歴史をさわがせた夫婦たち』 『平家物語の女性たち』 『炎環』(文春文庫)などなどで、みんな面白い。私たちが知っている歴史は京都から見たことに基づいていますが、彼女は関東人の見方です。
 鎌倉幕府創立の主役は頼朝ではなく、むしろ妻の政子と関東武士たちです。政子は非情な女のように言われていますが、実は気の毒な女性です。2男2女の子供はみんな彼女より先に変死します。
長女大姫 - 病死 享年20
長男頼家 - 二代将軍。暗殺 享年23
次女三幡 - 病死(?) 享年14
次男実朝 - 三代将軍。暗殺 享年28

なお、頼朝の庶子で長生きした貞暁という僧がいます。彼は権力とは無関係に高野山で暮しました。次回は頼朝の死、その後は鎌倉と京都の確執について書き綴っていきます。

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