すむとにごるで

 昨日の読売の編集手帳に面白い記事がありました。武田信玄の大軍が徳川家康の浜松城を包囲したとき、武田方は一句を送りました。
「松枯れ 竹ぐいなき 旦(あした)かな」
松とは松平すなわち徳川で、竹とは武田のことです。これを見て意気消沈している徳川軍のなかで、機転をきかせて濁音にして読み直した者がいたそうです。
「松枯れ 武首なき 旦(あした)かな」
これで城内大いに湧き上がったとか。落城手前の緊張感の中でもちょっとした機転は大切のようですね。ちなみにこのとき信玄が浜松城攻めを止めて西へ進んだため、家康は九死に一生を得たそうです。

このような歌で有名なのは
「世の中は すむとにごるで大違い はけに毛があり はげに毛はなし」
「世の中は すむとにごるで大違い あり ふぐあり」
京都人しかわからないのには
「世の中は すむとにごるで大違い は西にて は東に」

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