☆対称性の破れ3

 大きな寺院では本尊と脇侍という三尊を祀ってあることが多いですね。釈迦如来と文殊・普賢、薬師如来と日光・月光、阿弥陀如来と観音:勢至、などなど。その配置は中央と左右ですが、本尊から見ての左右です(参拝者から見ると逆)。その場合左右の脇侍は少しだけ位に差があって左におわすほうが上位の仏様らしいです。法隆寺・東大寺・薬師寺など古いお寺ではほぼこの形式に沿っているが、平安時代以降はそうでないのもあります。
 また帝の両脇に左右大臣が並びますが、これも左大臣のほうが上位です。実際右大臣になった人は多い(菅原道真・源実朝・織田信長・豊臣秀頼)が左大臣は藤原氏だけですね、たしか。左大将>右大将,左馬頭>右馬頭,左近>右近なども同じ関係。

 左を優先するのは回転方向と関係ありそうで、次項でその謎の解明にチャレンジします。

 ☆対称性の破れ1
 ☆対称性の破れ2

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