イントロ

 京都コンピュータ学院自動車制御学科の周辺科目の企画のひとつとして,カワサキ空冷Zを技術・技術史としてだけでなく,日本が世界に誇る文化として捉え,それを研究していくような授業を開講することにした。当時世界を席巻し,今なおオートバイ趣味の王道中の王道として君臨するカワサキ空冷Z。これを,現代の技術でレストアやカスタムを行って,できるだけIT化して環境にやさしい旧車趣味を研究したい。自分自身が学ぶために,とりあえずやってみようと思うに至った。
 環境問題に関連して。環境への対応という美名の背後で,実は別のところでCOをかなり輩出することになるという例がかなりあるらしい。実際,今からハイブリッドや電気自動車を生産するよりも,すでに地球上にある旧車に排ガス浄化装置をつけて,IT化して高効率化したほうが,社会的なコストは低く,地球温暖化の阻止にも貢献するかもしれない。

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 ま,色々理屈や想念は出てくるんだが,一番大切なこととして,「移動のための道具,交通手段としての自動車やバイク」,というカテゴリーと,「人生を楽しむ相棒としての自動車やバイク」という概念には,決定的に差異があることを強調しておきたい。言うまでも無く,ここでは後者を対象とするのであって,人間の感性に関係する文化の問題をITで対処するということである。電気自動車の開発やらハイブリッドカーのことなどは,他の担当や巨大メーカーに任せておいて,本講義では,趣味の世界,人間感性の問題を,ITをできるだけ使って,追求していくことにしよう。

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