塗装を始める

皆で必至で剥離作業

 先般来手間取っていた剥離は,強力な剥離剤がきたから,急にはかどりだした。剥離剤をかけてから,しばらく放置しておくのがコツと言えばコツ。中まで染み入ると,古い塗装がペラペラとはがれてくる。

 1号車(カワサキZ2=Z750RS)のホイールとスイングアームはモトマーチン。ショックは赤いマルゾッキ。当時の雰囲気のレーサーである。ホイールも剥離に手間取っていたが,この新規の剥離剤で,急に綺麗になった。当初予定していたフレームは修理に費用がかかりすぎるので,塩漬け。代わりのフレームがやっと来た。エンジンはもう組み上げ準備が完了している。

 2号車(カワサキ Z1000Rベースのサーキットレーサー,エディ・ローソンの実車がモデル)のフレームはほぼストリップ。小物がまだ。エンジンはクランクケース下側のブラストと,全体の塗装が残っている。

 3号車Z1000R(カワサキ ローソン レプリカのストリート仕様)と5号車Z1Rのエンジンの塗装が始まっている。ブラスト処理したオイルパンから始めて,クランクケースに至る。こちらも,まだまだ準備過程。Z1Rはフレームの修理中。

 4号車Z750 A4は,錆びたパーツをどうするのか,再メッキにするのかどうかが問題。山の中の倉庫で錆びて眠っていた車体だから,なかなか大変。

 以上,空冷カワサキ5台,今年中に走り出すのはどれかな?

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剥離剤

使用している剥離剤は,三彩(さんさい)化工株式会社製。

強力タイプが ネオリバー SP-751
http://www.sansaikako.co.jp/pdf/neo1/100.pdf

一般のものが ネオリバー ♯100
http://www.sansaikako.co.jp/pdf/neo1/sp-751.pdf

一般の,ウレタン塗装では♯100で十分で,PS-751は自動車用塗膜をはく離することためにはほとんど使われていないらしい。

古いフレームの塗装と,とりわけキャストホイールの塗装を剥離するには,強力なタイプが効くのだが,匂いがキツイ。

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塗装の剥離

 塗装の剥離に手間取っている。剥離剤を塗ってタワシでゴシゴシするのだが,結構面倒。
 チームで手分けして,残っているエンジンパーツのブラストと,塗装の剥離。そして,補修パーツの仕分け。地味な作業が続くので,ちょっと疲れてきたかな。しかし,レストアに限らず,職人仕事というものは,準備8割組立て2割。あとすこし,頑張っていこう。
 パーツも揃ってきたし,下準備は着々と進んでいる。

 5号車カワサキZ1Rは,シートキャッチが切り取ってあったので,アルミで作成することにした。どうせだから,前後にスライドできるようにして,PMCのロングテールを使い,シートの前後幅を詰めるようにする予定。セパハンを付ける場合はタンクを後ろに移動しないといけないから,前と後ろからシートが短縮されることになる。コンパクトにまとまるのではないかな,と。

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クランクのチェックと芯出し

 クランクは,コンロッドとウェイトの間の隙間をゲージで計る。マニュアルの規定値ならOKとしたいところだけれど,コンマ1mm程度少ないのを限度と考えたほうが良い。
 フレが出ていないかを見て,出ていれば銅ハンマーで叩いて治すのだが,これは素人には難しい。きちんとした治具(ジグ)が必要であるので,プロに修正してもらう。
何十本も何百本も,カワサキZのクランクを触っていると,使用限度がただちにわかるらしい。コンロッドを持って左右にゆすると,ある程度限度がわかるというが,百本触ってわかるというようなものだろうと思われる。

準備8割組立て2割が,こういった職人仕事の常であるが,組立てに至るのはまだまだ先のこと。今は下準備の日々。

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カワサキZの講義,後期はすでに始まっているのでした。

 実はすでに後期は始まっていて,もう二週目が過ぎていたのであった。

 夏休みの間の補習でだいぶ進んだものの,まだエンジンのブラストが残っている。

 フレームの塗装剥離や補強などに入った。フレームを並べてみると,カワサキZ1/Z2のフレームがどのように変遷していって,Z1Rとなり,そしてZ1000Rのフレームになるのか,その経過が見て取れる。Z1でよく言われるガゼットの部分や,ネックの部分がどのように補強されていったのか,フレームだけを並べてしげしげ眺めると興味深い。

 Kawasaki純正の補修パーツと,PMCのパーツも届いて,手分けしてパーツリストと睨めっこ。カワサキの純正パーツは品番が統合されて,パーツリストと異なる番号のものが届くことがある。一見してわかるものはいいのだが,Oリングや単なるボルトだと,いったいどのパーツの代替品なのか,なかなか分かりづらい。一台分のパーツだけを発注するとなんとか推測できるだろうが,一度に五台分注文したもんだから,いまだになにかわからんものがある・・・。組みながら推測していくしかない。パーツの整理だけでかなり時間が取られる。

 カワサキZ1/Z2,Z1000R,Z750A4,Z1Rを題材としたものの,もうすこし台数を絞ったらよかったかも・・。

 Z1Rのフレーム補強は仕上がっているが,Z2のほうはまだ。フレームを待つ間に,各種小物パーツの剥離と再塗装にかかるようにする。エンジンを組み上げていくのは,一機ずつ丁寧にしていこうということになった。

 

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