空冷 カワサキ Z1,Z2,Z1000R,のカスタム@京都コンピュータ学院自動車制御学科
KAWASAKI GPZ900R Ninja ニンジャ
写真はシリーズ6番目(A6という)の黒と金ラインのカラーリング。ニンジャのカラーリングの中で最も人気の色なのだそうだ。個人的には,デビュー時の青銀(通称鯖カラー)が,初めて試乗したニンジャでもあったので,印象深い。その低重心の安定性に驚いたものだった。後輪18インチがもたらすジャイロ効果のような安定性と,前輪16インチがもたらす旋回性能。それまでの空冷カワサキとは明らかな違いがあった。
カワサキ空冷Z乗りにとって,ニンジャは特別な存在であろう。唯一許せる水冷であり,空冷Zに引導を渡した仇でもある。今の人たちに言わせると,昔の空冷バイクみたいに回るエンジンなのだそうだ。空冷Z乗りにとったら,水冷で大人しいエンジンなのだが,今の電気モーターみたいに回るバイクが当たり前の人たちからみると,空冷Zもニンジャもあまり変わらないように思えるのかもしれない。
ともあれ,空冷Z時代の後半から,アメリカンというコンセプトのバイクが登場し,オンロードはスーパースポーツとアメリカンのようなイージーライド系とに,志向性が二分していった。そして,この水冷エンジンは,スーパースポーツとしてのGPZ900R=Ninjaと,アメリカンというよりもストリートドラッガーと言うべきエリミネーターの,二種類のシャーシに搭載されたのである。
この二台は,エンジンは同じでありながらチューンが異なり,エリミネーターはシャフトドライブである。二台並べて横から見てみると,かなり形態が違うことが解る。Z1の時代は,一台でこの両方の目的に合わせていたのである。
スーパースポーツとしてのニンジャと,ストリートドラッガーとしてのエリミネーター。
ニンジャは,1984年の発売から,実に20年間生産が継続されたが,エリミネーターは,900の初代がわずか二年,その次の年,ZL1000となってモデルチェンジし僅か一年で生産が終了した。以来,エリミネーターのようなストリートドラッガーの大型車はカワサキのカタログに登場しなくなった。
(エリミネーター250はベストセラーになって長期にわたって生産された。)