「大学は出たけれど」,と言うのは,昭和の初めごろの映画のタイトルである。
大学卒業者の3割しか就職できなかった不況のどん底の昭和初期の話。
その頃に比べると,まだまだマシだろうと思っていたのだが・・・。あながちそうでもないようになってきたのかもしれない。
現在,関西圏の18歳の,なんと10人に1人が,関関同立のいずれかの学生なのだそうだ。昔は,その関西4大学に入学するのは難しかったのに,立命も入試が複線化しすぎており,何度か受けると実質フリーパス状態だという話も聞いた。
大学への進学率は全国的に5割で頭打ちで,大学全入時代が来ているにもかかわらず,若者の半数は,大学に「あえて進学しない」という状態である。つまり,関西圏で,大学生の5人に一人が,関関同立のいずれかの学生ということか。残り4人,80%の中には,国公立も含まれる。多くの私立大学が定員割れをしている。
そして,文系だと就職も難しい。
「大学」の価値は,筆者の時代にはもっと高かった。
いったい,世の中では何が起こっているのだろう。景気急速悪化とかの表面的なことの裏で,若者世代で何か大きな変化が始まっている。
KCGには,昔から,コンピュータ・ITで当ててやろうとか,ITビジネスで成功してやろうというような,目的意識をきちんと持った学生が多い。当たり前だが。
大卒や大学中退で進路変更して,KCGに入学してくる人たちや,仕事を辞めて入学してくるという,20代後半から30代が,いつも必ずクラスに数割はいる。彼らは,特に,目的意識があって未来を見ている。これも当たり前だが。
そういった色々な人たちが,IT分野で人生を創っていこうとして,皆で仲良くしている。
最近,不況の影響か,特にその傾向が強くなってきていて,KCG内部の学生さんを見ていると,日本もまだまだ捨てたもんじゃない,と希望を感じる。
「KCGを出たけれど」,と,将来,後悔しないように,在学中にしっかり勉強して,卒業後は皆で助け合って,頑張ってほしいものだと思う。そして,彼らを見ていると,それができるだろうと信じることができる。
期末テストもほとんど終わった。今年度の自動車制御学科の卒業予定者は,大阪,東京もいるけれど,多くが名古屋近辺のトヨタの子会社や,デンソー系列のソフト会社に就職していく。
彼らに会えたことは,幸いだったと,心から想う。皆でバイクやクルマいじくって,楽しかったよな。
最後の春休み,楽しんでもらいたいね。
空冷 カワサキ Z1,Z2,Z1000R,のカスタム@京都コンピュータ学院自動車制御学科
京都コンピュータ学院自動車制御学科
comments