カワサキ Z1000ST
Kawasaki KZ1000ST (E1)
発売年 1979年
カワサキのミッションギアの設計・生産能力は高く,播州歯車のブランドで自動車メーカーなどにもギヤを納入していた。
そのギヤ設計能力を駆使して,かのカワサキ大型6気筒,Z1300とほぼ同時期に開発された,後輪シャフト駆動の名作である。リアホイールは17インチである。
今となっては,ホイールの交換が難しいことから,シャフト駆動はあまり好かれないが,ノーマルのままで長く乗ろうとするならば,実はシャフト駆動の方が便利ではある。
Z1000Mk.II やZ750FXと似ているが,フレーム形状もZ系とは異なっており,酷似しているかに見えるタンクも互換性が無い。空冷Zの中では異端中の異端である。
空冷カワサキは大きく分けてZ1の系譜であるZ系と,大きくリニューアルされたJ系があるが,このZ1000STは,そのどちらに分類するかと言われると,エンジンの基本構造はZ系であるが,フレームが異なることから,どちらにも属しないと考えた方が良いかもしれない。
下のZ1000Mk.IIと比べると,タンクの形状や傾きが異なることがわかる。