Z1 プロトタイプ(先行試作車)その②
Z1プロトタイプの特徴を記しておきたい。プロトタイプは,設計のとおりに制作されたものである。モニタリングのために,マスコミやディーラーに配布され,各方面からの意見を基に改良され,そして,市販車の仕様が決定された。
エンジンの特徴を記す。
・背の低いシリンダースタッドナット
これは,市販の最初期型に継承された。
・シリンダーヘッドから直接生えているブローバイ
エンジンのエアインテークには,ブローバイが斜め方向に直接生えている。これは,後ほど,真下に向いてブローバイが生えているようになり,次に,ゴム製のインシュレーターから生えるようになった。
ヘッドから直接ブローバイが生えているよりも,インシュレータから出ている方が,交換しやすいから,そうなったのだろう。
・スピードメータケーブル取り出し部分
エンジンのスピードメーター取り出し口のアタッチメントの,プラスネジの位置が異なっている。これはプロトタイプだけの特徴で,市販車の角度が変わったのは,何故なのかわからないが,おそらく,オイル漏れ対策であろう。
いずれも,Z1プロトタイプ(試作車)の特徴である。
ガスケットは一枚もの。
砂型鋳物の造型,黒塗りとフィンのヤスリのかけ方などにも注目のこと。
あとは,スピードメータの20の位置である。プロトタイプでは,20の中ほどにバーが来ているが,その後の最初期型では20の「2」の下に合うようになり,さらに,また,プロトタイプのような表示になった。
下の写真,左が,最初期型市販車のメーター。右は,それ以降のもの。
20の数字とその左下のバーに注目。